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とある市場の天然ゴム先物 12

【SDGs】天然ゴム先物市場とサステイナビリティの関係

連載 2021-04-06

大阪取引所 デリバティブ市場営業部 矢頭 憲介

 前回では先物市場に関連する天然ゴムの品質についてご紹介しました。今回はますます重要となっているサステイナビリティと先物市場との関わりについてご紹介します。

SDGsはなぜ重要?

 最近「SDGs」という言葉をよく聞きます。これは「Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標」の略で、2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に掲げられた17の開発目標と169のターゲットのことを言います。

17の持続可能な開発目標

出所:UN “Sustainable Development Goals”

 ところでなぜ「SDGs」が重要なのでしょうか?

 SDGsについては、ともすれば「経済成長や快適な暮らしを続けるには環境への配慮が必要」、「みんながやっているからやらなきゃ」、「いまやっていることを17の開発目標にどう当てはめることができるか」・・・といった発想になりがちかもしれません。

 ですが、SDGsの本質は「全ての人々の人権を地球規模で実現することを目指す」というものです。

持続可能な開発のための2030アジェンダ 前文

出所: 持続可能な開発のための2030アジェンダ(外務省仮訳)

 つまり、SDGsは国連の目的である「経済的、社会的、文化的又は人道的性質を有する国際問題を解決することについて、並びに人種、性、言語又は宗教による差別なくすべての者のために人権及び基本的自由を尊重するように助長奨励することについて、国際協力を達成」(国連憲章第1条)するための具体的な枠組みであり、また世界人権宣言の前文で掲げられている「人類社会のすべての構成員の固有の尊厳と平等で譲ることのできない権利とを承認することは、世界における自由、正義及び平和の基礎」の精神を体現するものと言えます。

 このように「全ての人々の人権を実現」することを目指すからこそ、SDGsを定めた2030アジェンダは「人間、地球及び繁栄のための行動計画」なのであり、そのために「あらゆる形態と様相の貧困を撲滅することが最も大きな地球規模の課題」が持続可能な開発の必要条件と認識され、「誰一人取り残さない」ことが誓われているのです。

 したがって、本質的にはSDGsは「言われたからやる」、「新たなビジネスチャンス」といった観点で始めるものではなく、「世界における自由、正義及び平和」のために、個人や企業が地球市民として当然のこととして責任を持って取り組まなければならないものとして捉えるべきでしょう。

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