【2週間限定公開】 

 労働災害につながる可能性のある作業について、そのリスクを確認し、対策を考える活動を指す「リスクアセスメント」。特定の化学物質に対しては、法律でリスクアセスメントの実施が義務付けられていることもある。作業用手袋の総合メーカーである東和コーポレーションでは、その詳細や対策の必要性の啓発、対策に適した製品の提案に注力する。その活動の一環であるニュースレター発信では、「リスクアセスメントの事例と手順」もテーマに取り上げている。本稿では、同社が解説する、5つの手順に沿ったリスクアセスメント実施の方法(製造業)を紹介する。

「いつもの作業」が事故や怪我につながる

 「慣れている作業だから大丈夫」「今まで事故がなかったから問題ない」―現場では、このような“慣れ”や“思い込み”による油断が事故の引き金になることがある。
 令和7年の休業4日以上の死傷災害人数を見ると、転倒や転落、動作の反動・無理な動作(荷物の持ち上げなど)といった身近な作業の中で発生している災害が多いことがわかる。
 一見すると「少し気をつけていれば防ぐことができる」と感じる事故でも、わずかな気の緩みや確認不足が重大な災害につながるケースは少なくない。脚立の使用や荷物の運搬、設備点検といった“いつもの作業”の中にも危険は潜んでいる。
 また、労働災害は切り傷や転倒といった“症状がすぐに表れるもの”とは限らない。粉じんや化学物質などの影響により、時間をかけて健康被害や疾病として表面化するケースもある。また、健康被害は特段危険な作業中だけに起こるものではない。繰り返し行う作業の中で、気づかないうちにリスクが蓄積している場合もある。慣れている作業ほど注意力が低下しやすいため、ひとつひとつの工程に潜むリスクを再確認し、継続して安全意識を持つことが重要だ。そこで重要となるのが、「リスクアセスメント」だ。ここからは、実際の作業を例にしながら、リスクアセスメントの基本的な手順について確認していく。

厚生労働省 労働災害発生状況より編集

 

 今回、リスクアセスメントについて解説した東和コーポレーションは、「リスクアセスメントは事故が起きてから対応するのではなく、事故が起こる前に危険を見つけ、対策を行うための取り組み。継続的に実施することが、労働災害や健康被害の防止に繋がる」と話す。

 同社ではこうした情報発信のほか、化学物質の透過対策に役立つ化学防護手袋や、カッターやガラスなどの鋭利なものによる切創事故を防ぐ耐切創手袋など、労働者の安全を保護する手袋を取りそろえる。

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【本記事は月刊ラバーインダストリー10月号に掲載】