東ソーは、中央物産との共同開発により、無架橋でありながら、高い耐熱性を有する発泡体が得られるポリエチレン「ペトロセンCZ11」を開発した。

 同製品は、国内初の高い耐熱性を保持した無架橋発泡体用ポリエチレンとなり、主に空調保温材などの用途を想定しており、このたび中央物産の空調保温パイプの発泡層向け材料としての採用が決定した。

 自動車内装材や空調保温材などの耐熱性が求められる分野では、軽量かつ加工性に優れるポリエチレンと、耐熱性を付与するための架橋剤を加えて製造する架橋ポリエチレン発泡体が広く使用されている。一方で、従来の架橋ポリエチレン発泡体は、三次元網目構造により再溶融が難しく、マテリアルリサイクルが困難であることから、端材の多くが廃棄されていた。

 2050年カーボンニュートラルの実現に向け、資源循環の重要性が高まる中、ポリエチレン発泡体の再資源化と耐熱性の両立は、業界全体の課題となっていた。

 今回開発した「ペトロセンCZ11」は、同社が長年培ってきたポリマー設計技術により、ポリエチレン単体で高発泡成形性と高い耐熱性を実現したもの。「ペトロセンCZ11」を使用することで、従来品と同等以上の性能を維持しながら、押出成形時に架橋剤を使用しない無架橋ポリエチレン発泡体の製造が可能となる。

 架橋剤を使用しないことで再溶融・再加工が可能となり、リサイクル後の物性変化も小さいことから、マテリアルリサイクルの実現に貢献する。さらに、架橋に必要な熱加工工程を省略できることから、製造時の環境負荷低減が期待される。

 今回の採用を皮切りに、同社は空調保温材をはじめ、自動車内装材など、耐熱性が求められる発泡製品分野への展開を進めていく。さまざまな発泡製品へ展開することで、複合プラスチックを含む発泡体の水平リサイクルの促進も期待される。