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連載コラム「ゴム業界の常識・非常識」⑤

合成ゴム、天然ゴム、ゴムホース、ゴムロールで消費税が異なる?

連載 2017-06-05



 ゴム材料は、合成ゴム、カーボンブラック、ゴム薬品は税率18%ですが天然ゴムは4%。ゴムコンパウンドも18%です。これが加硫物になり、ゴム製品となると税率が18%と28%です。タイヤは28%、ホース、押し出し品は18%、自転車タイヤは5%、コンドームは0%、ゴムロール、ゴムマットが28%です。ゴム消しゴムは18%。どうも、業者間BtoBのゴム製品が18%、一般消費者向けのゴム製品が28%のようです。生活に必要なゴム製品は税を低くしているようです。Oリングも28%だと聞いています。同じゴム加硫物でも18%と28%であるからややこしい。当社のインドの取引先によると、ホース、パイプは建築業者によく使われるので製品より一段低い税率になったそうです。その分類は輸出輸入でよくつかうHSコードで物ごとに分類して税率を決めるということだそうです。ゴムベルトはどうなったんだろう? 相当混乱しそうな話です。こうするとゴム会社は原料購入で支払う税金が18%で、製造したゴム製品を販売した時の税金が28%だから、10%分税金で儲かる? いえいえそうではありません。その差額は国に納税します。

 インドは昨年11月8日の夜、政府から発表があり、いきなり3時間後から、最高高額紙幣(といっても800円札と1700円札ですが)を使えなくなるとしました。明日から発行する新札しか使えなくなるようにして、旧札を銀行に預けさせ、新札に交換することにより、偽札を防止し、脱税で貯めこんだたんす預金をあぶり出したお国ですから、この税金システムの変更ぐらいでは驚きません。

 ちょっとPRですが今回加藤はこの6月に加藤事務所のインドにある50%合弁会社INDO-JAPAN POLYMERS社の新工場に行ってきました。上の写真のとおりですが、樹脂のカラーマスターバッチ(白、色もの各色、黒)、添加剤マスターバッチの生産を開始しました。そのうちエラストマーも製造してみたいと考えています。

 ゴム材料、ゴム製品により消費税が異なるとは常識、非常識?

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