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連載コラム「ゴム業界の常識・非常識」(24)

コロナでも大丈夫。海外の機械は日本からオンラインでチェックできる?

連載 2020-09-03

加藤事務所代表取締役社長 加藤進一
 2020年9月現在まだ新型コロナウイルスの影響が続いています。海外出張は当分できません。10月からは海外に行けると思っていましたが、今の状況では2021年1月からいけるかどうか?

 海外からゴム機械を買う場合、仕様の打ち合わせや、機械が完成した時に、日本から出張して、機械が正しく動くかどうかをチェックすることは必要です。これをしておかないと日本に機械を持ち込んでから、考えていた動作と違う、細かい部分が違う、安全装置がついていない、傷がある、配線が違う等、困ったことが起こります。

 さて新型コロナウイルスの影響で海外に出張できない時はどうするか?

 諦めてはいけません。いまやインターネット経由のオンラインで機械の完成検査をする方法があるのです。

 下の写真のとおり、完成した機械に数台の固定カメラを設置し、機械全体、動きを見たい部分、制御盤を映し、さらにハンディーカメラで、こちらの指示に従っていろいろな部分を映します。それを日本側からインターネット経由ZOOM,TEAMS,GOOGLE,LINEその他の方法で、機械を見ながらオンラインで機械を動かしてもらい、あたかも現地に行ったように、その機械の完成検査するのです。実際にその機械で、日本から持ちこんだゴム材料を練り、加硫成形加工し、できたゴム製品をチェックして、その機械が使えるかどうかをチェックするのです。

台湾のゴム成形プレスの完成検査を日本からオンラインでやっている様子


機械全体、油圧部分、操作盤を映し出し、加藤事務所から指示を出しています。この様子を購入する会社のいろいろな部署の方が同時に見ています。



 当社では機械販売担当者は当社会議室から、また機械を購入する会社は、それぞれの会議室から、この作業を見守り、指示をして、検査して、最後にオンラインで打ち合わせします。当社が同時通訳をします。だいたい3時間から5時間ぐらいかかります。

 すでに、ニーダー、ロール、成形プレス、真空プレス、タイヤ試験機について米国、台湾、イタリアの機械メーカーとの間でこの海外機械の出荷前検査をやりました。

 確かに出張して機械検査をした時に比べて検査時間は1.5倍ぐらいかかります。細かいところが見にくい、音(異音、ノイズ)が聞き取りにくい、臭いがわからないという問題もあります。しかし、日本側の機械の購入会社は海外出張にいく費用が節約できます。また大勢の参加者でみることができますので、技術担当者だけでなく、購買部、電気担当、油圧担当、メンテナンス担当、そして役員まで、画面をいっしょに見ていろいろな議論ができます。社長でも、ちょっと見に来るということもできます。

 このオンライン機械検査をやるには、いろいろなノウハウが必要です。事前の準備、カメラの位置、カメラの表示装置、検査のスケジュール、マイクの位置、細かいノウハウがあるからできるのです。

 これからは海外出張しなくても、海外機械メーカーの工場見学、機械の完成検査、さらに日本に持ち込んでからの調整、試運転もオンラインでできるような仕組みがもうそこまできています。もっとも海外出張して現地の美味しいものを食べるという楽しみなことができなくなるのは残念ですが。

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