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連載コラム「白耳義通信」21

「2018 FIFA ワールドカップ」

連載 2018-06-14

鍵盤楽器奏者 末次 克史

 6月14日よりロシアで開催される世界的なイベント、サッカーワールドカップ。ベルギーは前回2014年大会に続き12回目の出場となる。実は普段サッカーは殆ど見ず、また音楽仲間にもサッカーファンはいないのだけれど、スーパーに行けばワールドカップ関連商品が目立つ所にドカンと置いてあったりするので、これを期にベルギーのサッカー事情を調べてみた。

 現在ベルギーは FIFA ランキング3位。2007年6月には過去最低の71位を記録したが育成改革を施し、一昨年3月遂に1位になる。その直後開催された UEFA 欧州選手権では優勝候補にも挙げられていながらベスト8という残念な結果となった。因みにワールドカップでは1986年のメキシコ大会の4位が最高である。

 ベルギーのナショナルチームの愛称が「赤い悪魔」Rode Duivels(蘭)、Diable Rouges(仏)。プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッドの愛称でもあるらしいが、元祖はベルギーらしい(1906年ロッテルダムでの対オランダ戦で逆転勝利した時から)。

 自分がベルギーに来て最初にナショナルチームがワールドカップへ出場したのが2002年。この大会はベルギーと日本が同じグループで、日本で行われた試合を観に行かれた方もいらっしゃるかも知れない。この日は音楽院に行っていて家に帰る迄結果が分からなかったのだけれど、「日本が勝ったら面倒なことになるな…」と、ヒヤヒヤしながら電車に乗った記憶がある(結果は2-2の引き分け)。

 今大会ベルギーは2002年大会でも同組であったチュニジア(結果は1-1の引き分け)、パナマ、イングランドのグループGに入っている。今日のニュースを見ていたら「警察もワールドカップに向けて準備万端!」と言っていた。というのは昨年11月、熱狂的サッカーファンによる暴動が首都ブリュッセルで起こったからである。勝っても騒ぎ、負けても騒ぎ、ただ騒ぎたい、日頃の鬱憤を晴らしたいということもあるのだろう。ベルギーの試合は勿論のこと、ベルギーに住む移民の母国が試合する日も気が抜けないようだ。大会期間中ベルギーへいらっしゃる方は、どうぞお気をつけ下さい。

 日本は監督が解任されたり国際大会で思うような結果が出ず、思ったほど盛り上がっていないように思うけれど、初戦を突破すれば変わってくるのでは無いだろうか。ベルギーの初戦は6月19日0時、パナマ戦。その9時間後に日本対コロンビアの試合も始まる。果たしてどんな大会になるだろうか。ベルギービールを飲みながら応援したい。

【プロフィール】
 末次 克史(すえつぐ かつふみ)

 山口県出身、ベルギー在住。武蔵野音楽大学器楽部ピアノ科卒業後、ベルギーへ渡る。王立モンス音楽院で、チェンバロと室内楽を学ぶ。在学中からベルギーはもとよりヨーロッパ各地、日本に於いてチェンバリスト、通奏低音奏者として活動。現在はピアニストとしても演奏活動の他、後進の指導に当たっている。ベルギー・フランダース政府観光局公認ガイドでもある。

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