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2018年新ゴム消費量128万7,300トン、0.4%減の予想

日本ゴム工業会、第13回幹事会開催

その他 2018-01-22

 日本ゴム工業会(南雲忠信会長)は1月19日、東京・千代田区の経団連会館で第13回幹事会を開催し、2017年の新ゴム消費量見込みおよび18年の消費予想量を発表した。それによると、17年の新ゴム消費量は129万2,300トンで前年比1.1%増と、6年ぶりに増加に転じる見込み。また、18年の新ゴム消費量については、128万7,300トンで同0.4%減とプラスを見込む17年に比べ微減少と予想した。

17年の新ゴム消費見込み

 17年の新ゴム消費量は、製品によるばらつきやグローバル展開の進展による影響はあるものの、自動車タイヤおよび自動車向け工業用品を中心に国内生産がプラスとなり、17年年間の新ゴム消費量は129万2,300トンで前年比1.1%増と6年ぶりに増加の見込みとなった。

18年の新ゴム消費予想

 18年の新ゴム消費量は128万7,300トンで同0.4%減と再びマイナスになると予想した。主要製品別の内訳は次の通り。

 ●自動車タイヤ・チューブ
 新車用は国内自動車生産が前年を若干下回る見込みで微減と予測。市販用は、夏用タイヤは前年並み、冬用タイヤは乗用車用が減少すると予測した。

 この結果、18年の自動車タイヤ・チューブの生産は、新ゴム量ベースで102万760トン、同0.7%減と予想した。

 ●その他のタイヤ類
 更生タイヤについては、サイズの種類が増え、トラック・バス用タイヤの需要増が続き、前年を上回ると予測。その他についても需要増が見込まれるため、全体では新ゴム量ベースで1万4,240トン、同2.7%増と予想した。

 ●ゴムベルト
 主力のコンベヤベルトは、国内需要の3割強を占める鉄鋼向けが回復傾向だが、海外への生産移転等で輸出や国内生産への影響が続くと見込まれ、前年を下回ると予測。

 伝動ベルトは国内需要の半分を占める自動車向けが若干減少し、内需は横ばいと見込むが、輸出は1%程度増加の予想で合わせて微増と予測。

 この結果、18年の生産は新ゴム消費量ベースで2万1,750トン、同2.4%減と予想した。

 ●ゴムホース
 新ゴム消費量ベースで65%を占める自動車用ホースは、中国の自動車減税政策の終了、米国向けの輸出減の影響のほか、国内自動車生産も微減と予想し、前年比0.8%減。高圧用ホースは、土木建設機械、工作機械の需要堅調を見込み、同5.2%増。その他用ホースは横ばいを見込む。この結果、18年のゴムホース全体の新ゴム消費量は3万6,760トン、同0.4%増と予想した。

 ●その他の工業用品
 防振ゴムは主要需要先である国内自動車生産の回復が一服し、北米市場等の減速も予想されることから、同0.8%増と予測。パッキン類は自動車用、住宅設備用などで増加が見込まれ、同2.0%増と予想した。スポンジ製品は主力の自動車向け等での増加を見込み、同2.2%増と予測。ゴムロールは、製鉄用で前年並みと見込まれるが、製紙用では国内市場が低調で、若干落ち込むと予想。印刷用でも活字離れやデジタル化の進展、樹脂素材へのシフトなどの影響から、同1.9%減と予測した。ライニングは主力の化学工業用や車輌・船舶用で前年を下回るが、鉄鋼用、水処理用、電力用で好調と予想され、全体では同1.0%増と予測した。防舷材は国内需要が民間設備投資や港湾整備事業の推進などで好調だった前年に比べ若干下回り、同0.9%減と予測。ゴム板は五輪関連やリニアモーターカー関連の需要が堅調に推移するとともに、環境対応製品への期待もあり、同1.7%増と予測した。

 この結果、その他の工業用品の新ゴム消費量は17万4,470トン、同1.0%増と予想した。

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