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白耳義通信 第76回

「時差ボケ」

連載 2023-01-16

 2023年になりました。本年もよろしくお願いいたします。今年は卯年。ヨーロッパでも十二支は結構知られています。ただ中国の十二支を使うので、未年が山羊年、亥年が豚年となります。そんな卯年の始まりですが、15.2度と、1892年に気温が測定されるようになって以来、最も温かい新年を迎えました。これまでの元旦の最高気温は、昨年記録した14.3度だったので、2年連続で記録を更新したことになります。来年また記録が塗り替わるのでしょうか?

 2023年のカウントダウンは、久しぶりにどこの街も賑わいをみせました。わたしの住んでいるメッヘレン Mechelen では、花火は上がらなかったものの、街の中心地にある広場 Grote Markt では、3年振りに大勢の人が集まり、シャンパンで新年を祝いました。カウントダウンが終わり ”Happy New Yaer” の掛け声と共に近くにいる人とキス。と言ってもほっぺとほっぺですが… ただ、コロナを気にしてか、握手で済ます人も多く見掛けました。

 日本からのベルギーの入国は、コロナ禍以前に戻りました。ベルギーから日本への入国は、3回以上のワクチン接種をしていれば、Visit Web Japan で入国手続き、つまり「検疫」「入国審査」「税関申告」をウェブ上で行うことができ、比較的速やかに入国可能です。しかし、3回以上のワクチン接種をしていなければ、出国前72時間以内にPCR検査を受け、医療機関等により発行された陰性の検査証明書を入国時、検疫所へ提出する必要があります。

 さて、日本とベルギーを結ぶ飛行機の直行便ですが、ロシアのウクライナ侵攻を受け、日本からベルギーは北ルート(アラスカ〜北極〜北海)、ベルギーから日本へは南ルート(中央ヨーロッパ〜トルコ〜中央アジア)を取り、前者が15時間、後者が13時間半の飛行時間となっています。

 飛行機の中で寝ることができない自分にとっては、長時間フライトは辛いものがあります。おまけに寝られなかったからといって、到着後何時間も爆睡できるわけでもなく、よく寝たと思ったら1時間半しか経っておらず、また寝る。次起きても未だ1時間半しか経っていない。2回繰り返したところで、目が冴えわたってしまい、深夜からずっと起きてしまう始末。朝日も浴びて、体内時計を調節しようとするも、21時には眠たくなり、1時には目が覚める。大体、一週間位このような状態が続きます。

 時差ボケになった時「どこでもドアがあればなー」と、いつも思います。どなたか良い時差ボケ解消法をご存知ありませんか?

 【プロフィール】
 末次 克史(すえつぐ かつふみ)

 山口県出身、ベルギー在住。武蔵野音楽大学器楽部ピアノ科卒業後、ベルギーへ渡る。王立モンス音楽院で、チェンバロと室内楽を学ぶ。在学中からベルギーはもとよりヨーロッパ各地、日本に於いてチェンバリスト、通奏低音奏者として活動。現在はピアニストとしても演奏活動の他、後進の指導に当たっている。ベルギー・フランダース政府観光局公認ガイドでもある。

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