【インタビュー】中国ゴム工業協会名誉会長范仁徳氏
“スマートプロダクション”めざす
工業用品 2016-06-13

中国ゴム工業協会の范仁徳名誉会長(73)を団長とする総勢19人の視察団が5月29日から6月7日にかけて来日。本紙は6月5日、范名誉会長に単独インタビューした。范氏は厳しい状況で終わった15年の中国ゴム工業を顧みながら、「今後の課題はいかに生産効率を上げるかだ。ようやく、その道筋が見えてきた」と概略、次のように話した。
15年ゴム生産、伸び悩む
―今回の来日の目的は。
「当会と日本のゴム業界とは20年以上の長い交流、友好の歴史がある。友好関係を維持しさらに深めること、また将来に向けて新たな協力関係を築くことが目的である」
―15年の中国のゴム工業の実態は。
「ゴム工業の歴史の中で15年は一番成長が鈍った年となり、それは統計(表参照)をみても明らかだ。主力のタイヤは初めてマイナス成長となった。原因は国内経済や世界経済の減速によるところが大きい。世界経済の実質国内総生産(GDP)の成長率をみると15年は3%と、ここ6年間のなかで一番低かった。
中国の15年GDP伸び率も6.8%(前年は7.3%)となり、25年ぶりの低水準となった。その結果、鉄鋼、石炭、物流など多くの業種に影響が広がり、ゴム工業にも波及した」
―直接の原因は何か。
「ゴム製品の低迷は輸出にも問題があったが、やはり景気の後退により内需が盛り上がらなかったことが最大の要因だ」
―ゴム工業が置かれている現状をどのようにみているか。
「我々は努力して世界の中でゴム大国となった。品質も年々良くなっており、一部の企業では世界水準に達しているところもある。製品では、特に省エネタイヤの品質が上がってきており、世界と比べても差がなくなってきたとみている。
しかし、日本やドイツ、アメリカは研究開発などの面でゴム強国と言えるが、中国はゴム大国ではあってもまだ強国とは言えない」
―中国ゴム工業の課題は何か。
「私は今年3月、山東省青島市で開催された中国ゴム年会で『中国ゴム工業2025』と題して講演を行った。その中で2025年目標を実現するため、①生産効率を上げ、従業員1人当たりの生産額を1・5倍にする、②化石エネルギーの消費を段階的に減らし、太陽光、再生エネルギー、クリーンエネルギーを増加させる、③デジタル化を図り、スマートプロダクションを目指す、と話した。いずれもわが国における当面の課題と考えている」
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