24日からIRC始まる、ゴム協会中瀬古会長に聞く
日本の技術水準示す新たなスタートの場に
工業用品 2016-10-24
10月24日から5日間にわたり、福岡・北九州で「2016年国際ゴム技術会議(IRC2016北九州)」が開催される。主催者である日本ゴム協会の中瀬古広三郎会長(住友ゴム工業常務執行役員・研究開発本部長)は、日本で開催するIRCの意義について次のように話す。
前回、2005年の横浜開催から振り返ると、この10年で海外ゴム企業の躍進が一段と目立ってきたといえる。特にタイヤビジネスにおいては、韓国、台湾、中国のメーカーが、世界のタイヤ企業売上高ランキングの中でトップ10に入っており、存在感を増している。
また、日本のアカデミック(大学、研究機関等)も含めてアジア全体のゴムに関する研究レベルが、この10年で大きく上がってきたと感じている。
日本ゴム協会は2016年度方針の中で、IRCをひとつの起爆剤にして、今まで以上に国際的な交流を活発にする活動を掲げた。国際交流を活性化、強化していかないと、日本のゴム研究が相対的に地盤沈下していくのではないかと懸念しているからだ。
IRC北九州の国際ゴム技術会議では、国内と海外28カ国から300件を超える論文発表が予定されている。前回の横浜会議では、海外からの発表が少なかったが、今回は300件超のうち4割が海外からで、いずれも過去最大規模で開かれる。
そうした場で、日本がリーダーとなって国際交流を活発に行っていくことが重要だ。今回のIRCが、日本のゴム科学・技術の水準の高さを世界に示す新たなスタートの場になると確信している。
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