連載「つたえること・つたわるもの」(89)
ウィズ・コロナで生きる、腸内細菌・ミトコンドリアとの共生。
連載 2020-05-12
出版ジャーナリスト 原山建郎
先週(5月6日)、「ニコニコ生放送(視聴・ライブ配信アプリ)」に出演した安倍晋三首相は、リモート方式で参加した京都大学iPS細胞研究所所長の山中伸弥さんと対談した。司会者が紹介した「来年の東京五輪に間に合うようワクチンが開発される目途はあるのか」という視聴者の質問に、安倍首相は「東京オリンピックを成功させるためにも、治療薬、ワクチンの開発は日本も中心になって進めていきたいと思っています」と答えた。すると、途中から山中さんが割込み、「オリンピックは世界中から選手が来て、観客が来ます。すごい人間の大移動が起こりますから、これを可能にするだけのワクチンを、1年後に準備できるかというと、研究者として、率直に、かなり幸運が重ならない限り、ワクチンだけでは難しい」と釘を刺した。安倍発言からは、是が非でも「来年の東京五輪を開催する」ために、新型コロナウイルス感染拡大を「終息(撲滅)」させる治療薬、ワクチン開発を進めたいと願う「五輪ファースト」が見てとれるが、ノーベル生理学・医学賞受賞者でもある山中さんは、「来年の東京五輪(開催)はむずかしい」という見解を明らかにした。
すでに「新型コロナウイルスの情報」を発信するホームページ(https://www.covid19-yamanaka.com/)を開設している山中さんは冒頭のコメントで、新型コロナウイルス感染拡大を「収束(折り合いをつける)」への対策を「長いマラソン」に喩えて、「ウイルスとの共存」をこれからの目標にしようと訴えている。
新型コロナウイルスへの対策は長いマラソンです。都市部で市中感染が広がり、しばらくは全力疾走に近い努力が必要です。また、その後の持久走への準備も大切です。感染が拡大していない地域も、先手の対策が重要です。私たちが一致団結して正しい行動を粘り強く続ければ、ウイルスの勢いが弱まり、共存が可能となります。自分を、周囲の大切な人を、そして社会を守りましょう!
(山中伸弥による新型コロナウイルス情報発信HOME)
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