天然ゴムテーマに
ゴム技術フォーラム、第400回記念月例会を開催
その他 2019-10-17
ゴム技術フォーラム(川上欽也代表)は10月9日13時から、東京都港区の東部ビルでゴム産業で欠かせない重要な天然原材料の「天然ゴム」をテーマに、月例会を開催、45人が参加した。
今回の記念講演は、①「世界のゴム事情」(加藤事務所・加藤進一社長)、②「天然ゴム生産の現状と最近の話題」(ブリヂストン・渡辺訓江先端材料本部部長)、③「天然ゴム研究と国際連携」(理化学研究所・松井南環境資源科学研究センター・合成ゲノミクス研究グループグループディレクター)の3講演。
冒頭、川上代表は「記念すべき400回のテーマを探ったが、ゴム産業には欠かせない天然ゴムに焦点をあてた。3人の講師方々にはそれぞれの視点での天然ゴムの現況を語っていただく」とあいさつし講演会に入った。
加藤社長による「世界のゴム事情」は、「学術的な視点ではなく、実際のマーケットの中での動向」とし、加えて日本のゴム産業と比べながら、中国やアメリカ、東南アジアなど世界各地域と国のゴム産業の現状について語った。
ブリヂストンの渡辺部長の「天然ゴム生産の現状と最近の話題」ではパラゴムノキ由来の天然ゴム生産の現状と課題と資源の多様化について講演。その中で、天然ゴムの需給については、「天然資源としての重要性が高く、また新興国のモータリゼーションの進展により年ベースで3-4%の伸びが見込まれる。また、安定的生産についてはバイオテクノロジーの応用によって、生産性向上技術の開発、病害予測対応技術の開発や、栽培技術の高度化が期待される」と語った。
「天然ゴム研究と国際連携」では国際連携を取りながら行われているパラゴムノキのプランテーションでの天然ゴム生産とそのゲノム解析を基にした天然ゴムの生合成についての現状が紹介された。
ゴム技術フォーラムはゴム協会に所属するゴム関連の学識経験者や企業の技術指導者を中心にした技術者集団。「ゴム工業の新しい展開を探り、あわせて先端産業との関連を研究すること」を目的に活動しており、月1回の定例会(勉強会)を開催。同月例会は技術フォーラムが創設された1986年から数え、第400回目の記念講演会となった。
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