2024年問題やPFAS等で意見交換
西部ゴム商組、ホース商工懇談会を開催
商社 2023-11-28
西部工業用ゴム製品卸商業組合(小島孝彦理事長=角一化成社長)は11月22日、大阪府大阪市の中央電気倶楽部で「ホース商工懇談会」を開催した。今回は商業組合側、メーカー側からそれぞれ13人、計26人が出席。組合側からはホース流通動態調査結果の報告、メーカー側からはホースの生産・販売状況の報告が行われ、今後の見通しや対策について意見交換した。
懇談会は糸井宏之事業委員長の司会で進行。冒頭、小島理事長が「今年も製品値上げが必要な状況は継続しており、皆さん、その対応に相当の労力を割いているようだ。当社でもお客様からエビデンスを求められたり、満額を認めて頂けなかったりとそれを実感している。値上げは面白い仕事ではないが、大企業では(値上げ要因を含め)過去最高益を出している企業も多く、その効果は大きい。値上げの浸透はメーカーと商業者が良い関係を築いていると上手くいくことが多い。その意味で、年1回開催している商工懇談会は貴重な場と考えている。上手くビジネスを回し、値上げを行うことが日本経済への貢献にも繋がる。活発な意見交換ができたらと思う」とあいさつした。
続いて、長谷川哲也ホース副部会長が第27回ホース流通動態調査の結果を報告した。それによると、ゴムホース(編上、その他、高圧)、樹脂ホースともに、最近6カ月間(2023年4~9月)の売り上げ推移は「横ばい」と「減少(3回答)」の回答が多く、同期間の価格競争は「まあまあ」が多かった。次の6カ月間(2023年10月~2024年3月)も同様で、売り上げ予測は「横ばい」、価格予測は「まあまあ」の見通しが最多。販売上の問題点では、「競合先の多さ」や「価格競争の激しさ」の回答が多かった。記述式回答では、「良い物は高く、即納サービスには費用がかかる。お客様にはサービスへのペイをお願いしていく」という意見を紹介。「従業員の給料アップのため、利益を上げていかなければならない思いが切実に表れている」(長谷川副部会長)と指摘。今後の値上げを心配している商社も多いと語った。
その後、メーカー側から一般ホースについて十川ゴムの瀬田光政大阪支社課長が、樹脂ホースはタイガースポリマーの上田徳仁大阪支店長が、高圧ホースは住友理工ホーステックスの大原浩西日本営業部部長が、それぞれ生産・販売状況などを報告した。
その後、商業者側からメーカー側へ、物流の2024年問題やPFASへの対応、ホースの売り上げアップの対策(新製品等)、技術継承等について質問があり、商工間で活発な意見交換がなされた。
メーカー側の出席企業は、オーサカゴム販売、住友理工ホーステックス、タイガースポリマー、東拓工業、十川ゴム、トヨックス、ニッタ、八興、プラス・テク、ユーシー産業の10社。
懇談会終了後には場所を移し懇親会も開催された。
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