PAGE TOP

メーカーと工業会、組合員合わせ40人超が出席

東部ゴム商組、ベルト・ホース商工懇談会を開催

商社 2023-07-24

 東部工業用ゴム製品卸商業組合(塩谷信雄理事長=バン工業用品)のベルト・ホース部会(山田徹部会長=ハシモト)は7月19日、東京都中央区のホテルモントレ銀座で商工懇談・懇親会を開催した。賛助会員(メーカー)13社・18人、日本ベルト工業会、日本ゴムホース工業会、日本ホース金具工業会の各常務理事3人、組合員24社・24人が参加した。

懇談会の様子


 懇談会では①第9回ベルト・ホース流通動態調査②景況調査を踏まえての商業界市況報告③各工業会による統計を基にした概況報告等が行われた。加えて、足元の動向や2023年の需要予測値を基に意見交換なども行われた。

 第9回ベルト・ホース流通動態調査の調査期間は2022年1~12月までの1年間。部会員企業と選定組合員企業の56社に対し調査が行われ、45社からの回答をまとめた。回答率は80.4%となった。

あいさつする塩谷理事長


あいさつ文を代読する小池東拓工業取締役営業本部長


懇親会であいさつする前田副理事長


 商工懇談会に先立ち、塩谷理事長が「今回は4年ぶりの開催となる。本来だと3月開催のところ、コロナ禍の影響で延期開催となった。しかし、結果として多くの方々に集まっていただくことができた。本日は大いに情報交換してもらいたい。取り巻く経済環境は、①コロナ②円安と原油高による値上げ③半導体をはじめとする物不足の3つの要因が商売に大きな影響を与えている。自動車は生産が戻ってきた一方で、2022年の夏以降は半導体に大きなブレーキが掛かっていると聞く。半導体を組み込む製品の物不足による影響は多大であるという感覚がある。我々商業者としては、来年に向けて大きく動き結果を出していきたい。それには当然、各メーカー、賛助会員の皆様の協力がなければできないので、引き続き、ご協力いただければと思う」とあいさつ。

 続いて、メーカーを代表してあいさつを予定していた東拓工業の中西俊博代表取締役社長が欠席となったため、小池篤敏同社取締役営業本部長が「我々メーカーは、原材料、電気代の高騰、労務費上昇といった大きな課題を抱えており、皆様には値上げという形でご理解ご協力をいただいている。東拓工業としては、主原材料のプラスチック価格が高止まりの状況となり、電気代が2021年度の2倍の予算となった。また働き方改革による残業時間削減のための増員など、今後も労務費は上昇していくと見ている。当社としてはエンゲージメントの改善として働きやすい環境を目指し、課題解決に取り組む。カーボン排出量については、37%のCO2削減という目標に向け全工場でのグリーン電力導入を実施したが、さらなるCO2削減が求められている。こうした環境対応などの課題に製販連携をさらに密にし取り組んでいきたい」とあいさつ文を代読した。

 その後、明石哲哉副部会長(=明光産業)が流通動態調査の結果を発表した。

 続いて、山田部会長が景況調査を踏まえての商業界市況報告を行い、併せて情報交換で得た足元の動向について次のように紹介した。

 「4~6月については多くの企業の売り上げがアップしている。その中には値上げ効果もあり、必ずしも供給量が増えたわけではない。省エネ関係のベルトが増えているものの、現状半導体関係は落ち着いているようだ。その回復も2024~2025年には期待が持てるのではないか、という回答が多い。建機類等々にはまだまだ高圧ホースの需要があり、値上げ要求も進んでいるが、物流費などが上がりその価格転嫁をどうするかが課題だ。景気は下降気味とみているところが多い。販売価格も上がっていくだろう。粗利益については仕入れ価格も上がっているため、不変という企業が多い。在庫についてはほぼ適正な状況を保っている。仕入れについても徐々に落ち着いていくのではないかと予測している回答が多い。比較的商業者の方は落ち着くと見ているが、いろいろな需要は根強いと考えている」(山田徹ベルト・ホース部会長)

 このあと3工業会の横山直弘・赤塚六弘・石附髙常任理事、また日本ビニルホース工業会から舘林研一プラス・テク営業本部成形品営業部部長、樹脂ホース・ダクトホースについて小池東拓工業取締役営業本部長からそれぞれ報告があった。

 懇談会終了後は懇親会に移り、前田淳副理事長(=東京ベルト)があいさつ、また乾杯の発声を行った。同会は山田部会長の中締めでお開きとなった。

関連記事

人気連載

  • マーケット
  • ゴム業界の常識
  • 海から考えるカーボンニュートラル
  • つたえること・つたわるもの
  • ベルギー
  • 気になったので聞いてみた
  • とある市場の天然ゴム先物