村田製作所のタイヤ内蔵用RFIDタグを全世界のタイヤメーカーへ提供可能に
村田製作所と仏・ミシュラン、タイヤ内蔵用RFIDタグ等でライセンス契約を締結
タイヤ 2024-05-23
村田製作所と仏・ミシュランは、タイヤ内蔵用RFIDタグおよびRFIDタグのタイヤ組み込みに関するライセンス契約を締結した。
これにより、村田製作所のタイヤ内蔵用RFIDタグを全世界のタイヤメーカーへ提供することが可能になり、工場や倉庫内におけるタイヤ管理に加え、物流・アフターマーケットでのメンテナンスや品質トレーサビリティに貢献する。
村田製作所とミシュランは、以前から共同でタイヤ内蔵用RFIDタグの開発に取り組んでおり、今回、ミシュランが保有するタイヤ内蔵用RFIDタグの特許およびRFIDタグのタイヤ組み込みに関する特許を対象としたライセンス契約を締結。契約締結により、村田製作所の第4世代リンクレス構造(RFIDモジュールと外部アンテナが磁界結合により、RFIDタグとして機能する構造)RFIDタグを全世界のタイヤメーカーへ提供することが可能になる。2025年1月以降の量産出荷を予定している。
昨今、日本国内においては2024年問題におけるトラックドライバー不足の深刻化により、トラックドライバーによる納品や検品といった配送外業務の負担軽減が求められている。また、欧州ではすでにESPR(製品設計段階で耐久性、修理可能性、再利用可能性などのエコデザイン要件を適用した設計を生産者側に求める規則)やデジタルプロダクトパスポート制度(製品の持続可能性(使用されている原材料や製造元、リサイクル性、解体方法などの情報)を記録し、追跡を可能にする制度)といった環境施策の推進により、製品の情報取得や管理・点検の効率アップ、トレーサビリティの担保が重要視されている。
タイヤ業界ではこうした背景を受けて、RFIDタグ活用によるライフサイクルを含めたタイヤの管理とその効率化が期待されおり、タイヤへのRFIDタグの搭載が進められている。
なお、村田製作所ではタイヤ内蔵用RFIDタグの提供のほかに、タイヤメーカー向けにタイヤに内蔵されたRFIDタグの通信特性の評価や、RFIDソフトウェアの開発・提供を行うなど、製造から物流、販売、修理までのタイヤ管理効率化に貢献している。
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