「第54回パリ国際航空ショー」で
ミシュラン、新世代の航空機用タイヤ「MICHELIN Air X SKY LIGHT」を世界初公開
タイヤ 2023-07-11
仏・ミシュランは、6月19~25日に開催された「第54回パリ国際航空ショー」で、新世代の航空機用タイヤ「MICHELIN Air X SKY LIGHT(ミシュラン エアーエックス スカイライト)」を世界初公開した。
「MICHELIN Air X SKY LIGHT」は、軽量で長寿命の新世代の航空機用タイヤ。安全性を損なうことなく、よりサステナブルで優れた性能を発揮する。従来品と比較し10~20%の軽量化と15~20%のタイヤ寿命延長を実現した。これにより、装着してから摩耗し取り外されるまでの離着陸回数が増え、メンテナンスコストとタイヤ輸送コストの削減に繋がる。
タイヤ重量は、航空機にとって非常に大きな制約であり、すべての部品において重要視される。将来運航する予定の航空機だけでなく、現在生産されている航空機に装着した場合でも、軽量化により大幅に使用燃料とCO2排出量が削減される。
例えば、エアバスA320やボーイング737などのナローボディ機では、メインギアで75キロ軽量が可能。エアバスA350やボーイング777などのワイドボディ機では、メインギアで最大250キロの軽量が可能となる。
これは長距離航空機40機に換算すると、タイヤの軽量化だけで年間90万米ドルのジェット燃料を節約でき、CO2排出量を3,400メートルトン削減できる。中距離航空機100機の場合、ジェット燃料の節約量は年間60万米ドルで、2,200メートルトンのCO2が削減できる。
「MICHELIN Air X SKY LIGHT」の設計は、タイヤのライフサイクルアセスメントから始められた。環境の観点では、重量が最も(90~98%)影響を与えるパラメータであり、燃料はタイヤの使用段階で消費される。タイヤを高地で運べば多くの燃料を使用する。着陸装置としてのタイヤの重量は約50~2,000キロとなるため、軽量化は大きな課題となっている。
「MICHELIN Air X SKY LIGHT」は、構造、材料、製造工程などの複数のイノベーションから生まれた。最適化されたトレッド構造とトレッド接地面により、旧世代の同等品と比較して寿命が15~20%延長する。また、超耐性ケーシング材料と最新世代のハイブリッドケーブルおよびファブリックを使用している。
「2050年までにタイヤを100%持続可能にする」というミシュラングループの目標に沿い、従来品以上にサステナブル素材の含有を増やしている。航空機タイヤの製造ラインがあるブールジュのミシュラン工場内では、革新的な製造工程が開発された。
「MICHELIN Air X SKY LIGHT」は、ダッソー社の長距離ビジネスジェット機ファルコン10X次期モデルに装備するため開発された。ダッソー社のスケジュールに則り、今後数カ月内にテスト飛行が予定されている。
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