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IFPEN、アクセンスと共同、フランスで初の工場規模

仏・ミシュラン、バイオエタノールからブタジエンを生成する試作設備を開設

原材料 2024-02-07

 仏・ミシュラン、IFP Energies nouvellesおよびアクセンスは、ボルドー近郊のバッサンスにあるミシュランの工場で、フランス初のバイオマス(植物)由来のブタジエンを生産する工業規模の試作設備を開設した。

 同設備は石油由来のブタジエンに代わる材料として、バイオ由来のエタノールからブタジエンを製造することを目指し、ADEME(フランス環境エネルギー管理庁)の支援を受け、3社が参加するバイオバタフライ・プロジェクトで建設された。

 同プロジェクトは総額8,000万ユーロ以上の投資を行っており、そのうちADEME主導の「未来への投資プログラム」による支援は1,470万ユーロになる。また、同プロジェクトは、ヌーヴェル=アキテーヌ地域とボルドー都市コミュニティからも支援を受けている。なお、バッサンスにあるミシュランの工場では、これまでに20人分の新規雇用が創出されている。

 ブタジエンは、C4ジオレフィンであり、多くのポリマーの製造において重要な中間体。ブタジエンの40%はタイヤ市場向けのエラストマー生産に使用され、残りの60%は主にワニス、樹脂、ABS樹脂、自動車用ナイロン、織物、建築資材の製造に使用されている。

 2023年7月に開始された工業規模の試作設備では、バイオ由来ブタジエンの製造工程における各段階を検証。技術的および経済的な実現性の証明により、年間生産能力が20トンから30トンに向上させた。

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