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連載「つたえること・つたわるもの」153

41年前、遠藤周作が強く願った「心あたたかな病院」の輪。

連載 2023-01-25

出版ジャーナリスト 原山建郎

 長く苦しい入院生活を体験し、患者の孤独と不安を癒す「心あたたかな病院」を強く願った遠藤周作さんは、1982年4月、讀賣新聞夕刊に寄稿したエッセイ『患者からのささやかな願い』、同年6月、『中央公論』7月号に寄稿したエッセイ『日本の「良医」に訴える』、同年秋に始まった『週刊読売』の連載対談『みんなで考えよう親切医療・心あたたかな病院』をきっかけに「心あたたかな病院(医療)」運動をスタートさせた。

 それから4年後(1986年秋)、それまで堅苦しい言葉遣い、官僚的な命令口調で書かれていた東大病院の『入院案内』が、遠藤さんのアドバイスで大きく変わった。遠藤さんが指摘した7つのポイントは、すでに2020年2月アップされた本コラム№84『34年前、東大病院の「入院案内」が変わった。〈教育講演〉その2』に書いた。

 このことを、コロナ禍の影響で延期され、さきごろ3年ぶりに開講(2月14日)した、うらやす市民大学『遠藤周作の「病い」と「神さま」』講座で紹介したところ、あとで届いた受講生アンケート(無記名)の中に、〈当時の病院対応に一石を投じた遠藤さんの働きがわかった〉〈それまでの入院案内は「患者の心」を無視した機械翻訳(AIによる自動翻訳)のようなものだろう。「言葉」は「心」と「心」をつなぐ。遠藤周作が言葉の力を見直す大切さを訴えたのは、患者ならではの力〉という意味のコメントがあった。

 37年前、東大病院の「入院案内」を変えた遠藤さんのアドバイスは、いまもなお大学病院などの「入院案内(パンフレット&HPで検索)」に受け継がれているだろうか? 東大病院の「入院案内(改訂前・改訂後・その後・現在)」の文章表現と比較しながら、これからの「心あたたかな病院」について考えてみたい。

1.上意下達の命令口調を避けて、語りかける口調にする。

遠藤さんのアドバイス 「面会は、必ず看護婦の許可を得てからにしてください。面会の方は病室内での飲食はできません」などの命令口調では、患者を囚人のような心理に追い込む。「許可を得て」ではなく、「ご相談ください」「お申し出ください」のような、語りかけ口調がよい。

 改訂後は、【ご面会の方は、看護婦にお申し出ください。ご面会の方の病室での飲食は、ご遠慮ください。】となった。その後、総合案内で面会カードの受付を済ませたあと、【ご面会の方は、フロアで看護師にお声掛けください。】となり、現在では、【入院棟A1階の「面会受付」で受付を済ませてから面会してください。面会する前に、病棟のスタッフステーションで声をかけてください。】となっている。

患者の不安と緊張をときほぐす「語りかけ口調」には、やさしくフレンドリーな感覚がある。

◆【ご面会について患者さんに十分に安静と療養をしていただくとともに、検査や治療を行うために面会時間を決めていますので、面会時間は必ずお守りください。また、面会時間内でも病状、治療上の都合によりご遠慮いただくこともあります。=九州大学病院】

◆【入院する患者さんとご家族へのお願い皆さまもご一緒に医療安全の取り組みにご協力をお願いします。●お薬をもらったけれど、この飲み方は先生の言われた方法とちがうみたい。●明日の検査、説明してくれたけれどよく分からなかった。●治療を勧めてくれたけれど、他に方法はないのかしら? 聞きそびれてしまった。※こんなこと聞いてもいいのかしら?……と心配なさらず、どうぞお気軽に何でもお尋ねください。=九州大学病院】

2.むずかしい漢字を減らし、やさしいひらがなを用いる。

遠藤さんのアドバイス 「入院時は、きまり次第電話等にてご連絡します。」などのように、漢字(漢字熟語)が多いと患者に威圧感を与える。堅苦しい文語調より、ひらがなの多い、語りかけ口調がよい。

 表紙タイトルは、改訂前の「入院案内」→改訂後「入院のご案内」⇒現在「入院のご案内」のように、ひらがなの多い「語りかけ口調」に変更された。目次のタイトル(改訂前→改訂後⇒その後⇒現在)も、【入院手続きについて入院のために行うことは入院のためにお願いしたいこと・入院のために行っていただくこと手続きについて・入院手続きに必要な書類入院時の携行品について入院されるときの持ち物は入院されるときの持ち物持ち物について給食についてお食事はお食事食事面会についてご面会はご面会面会入院中の心得入院中のすごしかたは入院中のすごしかた入院中の過ごし方入院料金の支払いについて会計は会計入院費のお支払い、のように、ひらがなの多い、語りかけ口調に変更された。

 しかし、「給食について→お食事は⇒お食事⇒食事」のように、「お(尊敬語・美化語)」と「は(格助詞)」による語りかけ口調が、「食事(名詞)」のみにするのでは、漢語調の「給食」のニュアンスとあまり変わらない。「会計は⇒会計・ご面会⇒面会・入院中のすごしかたは⇒入院中のすごしかた⇒入院中の過ごし方」における「は(格助詞)」の役割は大きかった。もう一度、「は(格助詞)」の力を見直したい。

ほとんどの大学病院が、いまでは「について・いただくもの・こと」などの表現を用いている。
◆【入院案内の主要目次/入院手続きについて・入院時にご準備いただくもの・医療費窓口負担を減らす「限度額適用認定証」・病室のご案内・ご面会について・入院中の過ごし方について・会計・退院手続きについて=順天堂大学医学部附属順天堂病院】

◆【入院案内の主要目次/入院手続きに必要なもの・入院の手続き・入院時の持ち物・入院中の注意点(病室の消灯は、午後九時です)・入院中の診察など(栄養指導について)・入院中の生活・お見舞い・面会について・各種相談・入院費の支払いと各種証明・退院の手続き=高知堂大学附属病院】

3.禁止口調をできるだけ避けて、やわらかい表現を心がける。

遠藤さんのアドバイス 「患者の寝具は病院の物を使用することになっておりますので、個人の物は持ち込まないでください。」などの禁止表現は、ただでさえ緊張している患者の不安を増幅する。「寝具は病院で用意します」でよい。

 改訂後は「患者の寝具は病院の物を使用する」ではなく、「患者の寝具」は「布団やねまき」と具体的な表現に書き換えられた。その後は、さらに【寝衣(パジャマ等)・タオル類(フェイスタオル、バスタオル)は、患者さんがご持参いただくか、〈入院セッ卜〉レンタル制度をご利用いただくこともできます】と、患者や家族による持参とレンタルの選択制(有料)に変更されたが、現在では【寝具(パジャマ等)「入院セット」レンタルあり・タオル類(フェイスタオル、バスタオル)「入院セット」レンタルあり】となった。

「やわらかい表現」とともに重要なことは、「具体的でわかりやすい説明」である。
◆【リストバンド/当院では患者さんの認識のため、ご入院されるすべての方にリストバンドをつけていただいております。診察、検査時に、リストバンドでの患者確認を行っております。点滴、輸血等に関しては患者照合を24時間行っています。リストバンドが汚れてしまった場合はお取替えいたしますので、ご遠慮なくお申し出ください。=順天堂大学医学部附属順天堂医院】

◆【入院時の持ち物/洗面用具、ひげそり、湯のみ茶碗、箸、スプーン、タオル、バスタオル、スリッパ、カーディガン、下着などの身の回り品をお持ちください。現金は盗難事故防止のため必要最小限にしてください。なお、院内には現金自動支払機(ゆうちょ銀行、道銀、北洋銀)が設置されています。寝具は当病院で用意しております。ねまき(病衣)は当病院のものを一日81円でご利用していただいております。=北海道大学病院】

4.冷たい感じの官庁用語を避けて、日常語を積極的に用いる。
遠藤さんのアドバイス 「食事は、普通食、軟食、流動食、特別食に分かれており、医師の指示によって給食されます。自炊はできません」では、いかにも官僚的である。給食は「食事が用意されます」でよい。「特別食」はわかりにくい。

 改訂後は「医師の指示によって」が削られ、「給食」が「お食事」となり、「普通食、軟食、流動食、特別食」は「症状によっては特別なお食事」に変更され、【お食事は、すべて病院で用意いたします。症状によっては特別なお食事(流動食、糖尿病食、肝臓病食、腎臓病食、幼児食など)が用意されますので、食べものや飲みものを自宅からお持ちにならないでください。】となった。現在は【食事は主治医の指示に基づき、病院で用意します。飲食物の持ち込みはご遠慮ください。間食・補食・アレルギー等については、医師・看護師・管理栄養士にご相談ください。飲み物についてはご自身でご用意ください。】である。

「日常語」とは、入院前、愛する家族に囲まれて暮らしていた「患者の日常」で用いることばである。
◆【お食事/医師の指示により、患者さんの病状にあわせたお食事をご用意しております。面会の方からの差し入れなど、病院が提供する食事以外を召し上がることはご遠慮ください。食物アレルギーがある方は、事前にお申し出ください。(配膳時間:朝食:8:00~ 昼食:12:00~ 夕食:18:00~)=慶應義塾大学病院】

◆【食事/●食事は病状により主治医の指示により提供しておりますので、他のものを食べる際は、病棟スタッフへご確認ください。●食事は治療の一環と考え塩分を控えております。「うす味」と感じる場合もあると思いますが、ご了承ください。●一般食の方を対象に「選択メニュー」を実施しています。=東北大学病院】

◆【入院食の提供・献立/5週間のサイクルメニューを採用しております(一部食種を除く)。この他常食では年末年始や行事食を除く朝食と夕食に2種類のメニューからの選択食を実施しております。特別食の一部の方にも朝食のみ2種類のメニューから選択していただいております(一般食、特別食ともに選択食を選ばれると1食50円の手数料がかかります)。また、お正月、成人の日、ひな祭り、クリスマスなど季節ごとに行事食をお楽しみいただいています。=北海道大学病院】

5.入院患者の「孤独」や「不安」をやわらげる表現を工夫してほしい。

遠藤さんのアドバイス 「病室の消灯は午後九時です」の一文は、もちろんその通りだが、患者が「孤独」と「不安」の闇に包まれる夜の時間は、夜勤の看護婦さんの存在だけが心の支えになる。

 生死をかけた三度の大手術と長い入院体験を通して、遠藤さんは「入院患者は消灯後の時間が孤独である。その孤独感を救ってくれるのは、看護婦さんだ」と述べていた。改定前の「病室の消灯は午後九時です」が、改定後は【どなたも睡眠を充分おとりになれるよう、消灯時間を二十一時に定めております。消灯の後ご用のときは、ナースコールをお使いください。看護婦はお返事しませんが、静かにベッドサイドに伺います。】となり、その後は【どなたも睡眠を十分におとりになれるよう、消灯時間を21時に定めております。消灯後ご用のときは、ナースコールをお使いください。看護師がベッドサイドに伺います】となった。現在では【消灯21:00 消灯後は、同室者の迷惑にならないようご協力をお願いします。消灯時間を過ぎてからの点灯やテレビの視聴はご遠慮ください。】となっている。

 しかし、その後と現在の「入院のご案内」では削られている改訂版の「看護婦はお返事しませんが」のひと言は、患者の心に届く響きがあったと思う。

◆【消灯/21時(小児病棟は20時)に消灯時間いたします。夜間も看護師が巡回いたしますナースコールの位置をご確認の上、お休みください。=順天堂大学医学部附属順天堂医院】

◆【ナースコール/ベッドの枕元にあります。ご用の際はボタンを押してください。なお消灯後は返答せず、看護師が直接ベッドまで伺います。=神戸大学医学部附属病院】

◆【看護師はこのようなお手伝いを致します/入院中に生じた不安や悩み(病気・経済面・仕事・家庭のことなど)について、遠慮なくお話しください。少しでも解決できるように一緒に考えて行きましょう。〝決してお一人で悩まないでください。人に話すことで気持ちが楽になります。〟(中略)医師や他の医療従事者への要望や質問などで、直接伝えにくいことがありましたらお話を伺い、調整を致します。=東邦大学医療センター大森病院】

◆【病院ではこのようなリズムで時が流れます/21:00おやすみなさい 廊下やお部屋の電気を消します。もしお休みになれない場合はディルームでお過ごしいただくことも出来ます。21時以降はテレビのご使用はなるべくご遠慮いただきますようお願い致します。☆翌朝まで夜勤の看護師がお世話致します。☆夜中でもご用がございましたら、いつでもお呼びください。=東邦大学医療センター大森病院】

6.新しい項目の追加、その1――「医学部附属病院としてのお願い」

遠藤さんのアドバイス かつて骨髄がんで余命数ヶ月を告知された若い女性患者が、毎日受ける採血検査がつらいと訴えるので、遠藤さんが「癌が治らないとわかっている患者への採血検査を止めてほしい」と医師に申し出たが、「ここは大学病院ですから」と断られたことがあった。なぜ、終末期患者からの採血をつづけるのか、その理由について、大学病院としてきちんと説明してほしい。

 改訂後には「大学附属病院では、医学および看護の学生・生徒の教育実習がおこなわれておりますので、ご協力いただくことがございます。実習は必ず指導医師・指導看護婦の監督下におこなわれます。よろしくお願いいたします」の一文が加わり、大学の医学部附属病院としての「教育・研究」という役割に理解を求めている。現在、東大病院「入院のご案内」に、この一文はないが、「入院のためにお願いしたいこと」の項目にある「患者さんの権利」には、「ご自身の意思で医療を選択することができます」と書かれている。

現在では、順天堂大学医学部の附属病院としての役割について、くわしい説明がなされている。

◆【研究・教育機関としての役割について/順天堂大学医学部附属順天堂医院は、「順天堂大学医学部」に附属する医療機関であり、患者さんの診察を行うと同時に、医学に関する研究・教育機関としての役割を有しています。(中略)当院は、教育機関の役割および特性として、患者さんの治療を行う上で得られたさまざまな疾患の病態や検査データ等を利用して研究を行い、医学の発展に役立てています。患者さんの症状によっては、おかかりに診療科以外にも検討を依頼することがあります。(中略)当院は、教育機関の役割および特性として、医師免許取得後の研修医が医師として臨床経験を積み、診療技量を磨くために、診療を行っています。また、その他にも、医師、看護師等、将来、医の現場を体験させ、医学的知見を深めるために非常に重要な機会となります。なお、学生が診療に関与する場合は、一定の要件を満たす医師(指導医)・看護師(指導看護師)等がその場に立ち会い、必要かつ十分な指導・監督を行います。つきましては、当院が医療機関として診療を行うとともに、研究・教育機関でもあることをご理解、ご協力いただきますよう、お願い申し上げます。=順天堂大学医学部附属順天堂医院】

7.新しい項目の追加、その2――「インフォームド・コンセント」

遠藤さんのアドバイス 従来、患者の不安を募らせる「(病名の)宣告」という、医師による一方的な申し渡しから、新たに導入された「インフォームド・コンセント」(説明と同意)とは何か、医学知識のない患者にも理解できるように、わかりやすく説明してほしい。

 改訂後に【ご自分の病気のことについて、よく説明を受けましょう。】という項目が新設され、その中に【医師や看護婦は診療についてのあなたのご要望をすすんでお聞きします。またご自分の病気のことについても充分の説明をうけてください。】の一文が加わった。現在では【医師や看護師から、ご自分の病気や検査・治療について充分な説明を受けてください。病気についてのプライバシーを守るため、患者さんご自身以外に病気の説明を受ける方を、ご家族など信頼できる人の中からあらかじめ選んでおいてください。】となっている。また、現在の「入院のご案内」は「患者さんの権利と責務」の記載から始まっている。

◆【□患者さんの権利/○最善の医療を受けることができます。○ご自身の情報を得ることができます。○ご自身の知りたくない情報を前もって述べることができます。○質問や意見を述べることができます。○ご自身の意思で医療を選択することができます。○ご自身の尊厳と人格は適正に守られます。○ご自身の情報とプライバシーは適切に守られます。□患者さんの責務/○ご自身の健康状態に関する情報を正確に提供 してください。○当院の規則を遵守してください。○迷惑行為を慎んでください。○受けた医療に対し、診療費をお支払いください。=東大病院】

 しかし、改訂後の「入院のご案内」で患者に語りかけた【ご自分の病気のことについて、よく説明を受けましょう。医師や看護婦は診療についてのあなたのご要望をすすんでお聞きします。またご自分の病気のことについても充分の説明をうけてください。】という医師や看護師の肉声は、現在の「患者さんの権利(※……ができます)と責務(※……してください)」という表現からは、あまり伝わってこない。

8.追加の話題「終末期患者のケア/入院児童・生徒の学習ケア/患者と付添い家族の宿泊施設」

大学病院の「入院案内」とは少し外れるが、「終末期患者のケア/入院児童・生徒の学習ケア/患者と付添い家族の宿泊施設」という追加の話題を三つ、病院のHP検索で見つけた。

◆【緩和ケア科今までのがん治療は「癌を治す」ことだけに関心が向けられていましたが、今は「癌を治す」ことと同じように「生活の質」を保つ治療も重要だと考えられるようになっています。緩和ケアとは、命を脅かす病気による問題に直面している患者さんとそのご家族に対して、痛みや吐き気などの体の苦痛、不安などの気持ちの苦痛、スピリチュアルな問題を早期に発見し、対応することで、苦しみを軽減・予防し、クオリティ・オブ・ライフ(生活の質)の維持・改善を目指すアプローチです。またこのケアは、早期からの開始が勧められており、告知を受けた心のつらさや不眠、治療の妨げとなる痛みや吐き気などのつらい症状を緩和し、生活の質を保ちながら治療の継続もサポートしていきます。日本ではまだ病気が進行して亡くなる直前の医療と誤解されることも多いですが、身体・精神の苦痛を緩和しながら、自分らしく時間を過ごすことをお手伝いしていくものです。=日本赤十字社医療センター(東京都)】

◆【①本院(京都大学医学部附属病院)では、入院する小学生・中学生に対して、入院治療しながら安心して教育が受けられるよう、 院内学級(京都市立桃陽総合支援学校京大病院分教室)をこども医療センター(北病棟5階)の側 に設置しています。希望される方は、病棟、院内学級(分教室)にお尋ねください。
②入院中の高校生の学習に関する相談について、「育(はぐくみ)支援センター桃陽」と連携して おります。 就学・進学相談や学習支援等の利用をご希望の方は病棟、下記の連絡先にお問い合わせください。
《連絡先》 京都市立桃陽総合支援学校 「育」支援センター桃陽


◆【近隣の宿泊施設ドナルド・マクドナルド・ハウス(東大ハウス) 遠方より当院に入院または通院の20歳未満の患者さんと、その付き添い家族の方向けの滞在施設です。利用条件、利用方法、料金、お申し込み先など、詳細はドナルド・マクドナルド・ハウス 東大のホームページをご覧ください。※利用料 1人1泊1000円(税込)+189円(税込・リネン代=東大病院】

最後に、これも病院のHP検索で見つけた「心あたたかな病院」からのメッセージを紹介する。

◆【病院長挨拶近隣のクリニックや病院、そして地域の皆様と円滑な関係を保ちながら、「心あたたかな医療、心あたたかな病院」をモットーにしています。=千早病院(福岡市)病院長・道免和文】

◆【入院のご案内 病院の理念県民の健康をささえ、安全で高度な医療を提供し患者さん中心の心あたたかな病院を目指します。=青森県立中央病院】

◆【入院のご案内心あたたかな医療を基本理念に、地域医療に貢献してまいります。=大石共立病院(長崎市)】

遠藤さんが強く願った「心あたたかな病院」を支える人びとの輪は、少しずつだが着実に広がっている。

【プロフィール】
 原山 建郎(はらやま たつろう)
 出版ジャーナリスト・武蔵野大学仏教文化研究所研究員・日本東方医学会学術委員

 1946年長野県生まれ。1968年早稲田大学第一商学部卒業後、㈱主婦の友社入社。『主婦の友』、『アイ』、『わたしの健康』等の雑誌記者としてキャリアを積み、1984~1990年まで『わたしの健康』(現在は『健康』)編集長。1996~1999年まで取締役(編集・制作担当)。2003年よりフリー・ジャーナリストとして、本格的な執筆・講演および出版プロデュース活動に入る。

 2016年3月まで、武蔵野大学文学部非常勤講師、文教大学情報学部非常勤講師。専門分野はコミュニケーション論、和語でとらえる仏教的身体論など。

 おもな著書に『からだのメッセージを聴く』(集英社文庫・2001年)、『「米百俵」の精神(こころ)』(主婦の友社・2001年)、『身心やわらか健康法』(光文社カッパブックス・2002年)、『最新・最強のサプリメント大事典』(昭文社・2004年)などがある。

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