川口化学工業、ゴム薬品は2.7％減収

　川口化学工業の2023年11月期第3四半期（2022年12月～2023年8月）業績は、売上高が61億7,100万円で前年同期比1.4％増、営業利益が2億1,600万円で同34.6％減、経常利益が2億800万円で同39.4％減、純利益が1億5,800万円で同40.4％減だった。

　セグメント別にみると、化学工業薬品事業は売上高が61億4,200万円で同1.4％増、営業利益が1億9,300万円で同37.3％減。

　そのうち、ゴム薬品は売上高が33億1,000万円で同2.7％減。国内工業用品向け製品は、半導体不足が緩和され、自動車生産が回復基調となったことから、工業用品向け製品は増収。また、医療用ゴム用途製品は、顧客の在庫調整の影響を強く受けたことで減収。タイヤ向け製品は、主力製品の販売数量は減少したが、原料エネルギーコスト上昇分を製品価格に転嫁したことで、売上高は前年同期並みを確保。合成ゴム向けは、前年同期に販売できなかった製品の販売を復活させたことで増収となった。

　海外向けは、中国での景気低迷の影響を強く受け、自動車産業向けを中心に販売数量は減少したが、円安に加え需要が回復し、販売が復活した製品もあり増収となった。

　樹脂薬品は売上高が6億6,600万円で同19.2％減。国内向け海外向けともに、主要顧客でのアクリル酸およびアクリル酸エステルの需要が低迷し、主要製品である重合防止剤は減収。海外向けの電子材料関連向け製品およびナイロン向け主要製品は需要が低迷したことで減収となった。

　中間体は売上高が9億2,800万円で同10.7％増。農薬中間体は、ほとんどの製品の販売が好調で増収。医薬中間体は、主力製品である医療用途脱水縮合剤は販売予定が後半に集中したことで、第3四半期では減収だったが、期を通しては増収となる見通し。界面活性剤中間体は、顧客の需要が堅調に回復し減収。染顔料向けは、主要製品の需要変動に対応したことで増収となった。

　その他は売上高が12億3,500万円で同24.6％増。電子材料用途脱水縮合剤の販売は増収。環境用薬剤は、需要増に迅速に対応したことで増収。レンズ用途向け特殊添加剤は増収。電子材料向け中間体も増収となった。

　不動産賃貸事業は売上高が2,800万円で同0.8％増、営業利益が2,300万円で同1.0％増となった。

　2023年11月期通期業績は、売上高90億円で前期比7.5％増、営業利益2億5,000万円で同14.9％減、経常利益2億5,000万円で同17.4％減、純利益1億8,000万円で同17.8％減を見込んでいる。