PAGE TOP

2025年11月期第3四半期業績

川口化学工業、ゴム薬品は1.7%減収

決算 2025-10-10

 川口化学工業の2025年11月期第3四半期(2024年12月~2025年8月)業績は、売上高が63億5,600万円で前年同期比1.5%減、営業利益が2億2,000万円で同16.9%減、経常利益が1億9,900万円で同28.1%減、純利益が1億4,600万円で同39.7%減だった。

 セグメント別にみると、化学工業薬品事業は、売上高が63億2,700万円で同1.5%減、営業利益が1億9,700万円で同18.4%減。

 化学工業薬品事業の部門別売上高をみると、ゴム薬品は、売上高が36億400万円で同1.7%減。国内の工業用品向け製品は、主力老化防止剤の販売が低迷する中、国内自動車生産の回復を受け、自動車関連製品の販売が回復。また、医療用ゴム製品向けの需要が伸長し、売上高は前年同期を上回った。

 タイヤ向けは、主力製品の販売が堅調に推移。海外製品との競合で販売が低迷した製品もあったが、売上高は前年同期を上回った。合成ゴム向けは、特殊ポリマー向け製品の需要は堅調に推移したが、汎用ポリマー向け製品の需要が低迷し、売上高は前年同期を下回った。

 海外向けは、東南アジア向けを中心に汎用製品の市場が低調に推移。特殊用途向け製品の需要の伸びも一段落し、売上高は前年同期を下回った。

 樹脂薬品は、売上高が6億4,500万円で同2.8%減。主要販売先であるアクリル酸・アクリル酸エステルの生産が堅調に推移する中、主要製品での海外安価品との競合により、売上高は減少。海外向けの主力である安定剤は、シェアを拡大し販売が増加した。電子材料関連向け製品は、中国での市場回復により売上高は増加した。

 中間体は、売上高が5億7,300万円で同27.3%減。医薬中間体は、脱水縮合剤の販売が需要動向の変化により海外向けの販売は増加したが、国内向けの販売は減少。農薬中間体は、売上高は前年同期を下回った。洗顔料中間体は、需要が回復し販売が増加。界面活性剤中間体は、顧客での需要が不安定に推移したが、売上高は前年同期並みとなった。

 その他は、売上高が15億300万円で同15.3%増。電子材料向け製品、特殊用途向け製品は、一部製品の販売は減少したが、全体では大きく販売を伸ばし、売上高は前年同期を上回った。環境用薬剤は、販売が増加したことで売上高は前年同期を上回った。

 不動産賃貸事業は、売上高が2,800万円で前年同期並み、営業利益が2,200万円で同0.4%減となった。

 2025年11月期通期業績は、売上高90億円で前期比0.9%増、営業利益3億2,000万円で同15.4%減、経常利益3億2,000万円で同18.0%減、純利益2億2,000万円で同34.6%減を見込んでいる。

関連記事

人気連載

  • マーケット
  • ゴム業界の常識
  • 何を創る日本の半導体企業
  • つたえること・つたわるもの
  • ベルギー
  • 気になったので聞いてみた
  • とある市場の天然ゴム先物
  • 海から考えるカーボンニュートラル