川口化学工業、ゴム薬品の売上高は5.2％増

　川口化学工業の2024年11月期第1四半期（2023年12月～2024年2月）業績は、売上高が19億9,900万円で前年同期比2.5％減、営業利益が6,700万円で同45.2％増、経常利益が6,600万円で同45.7％増、純利益が4,900万円で同20.8％増だった。

　セグメント別にみると、化学工業薬品事業は売上高が19億9,000万円で同2.6％減、営業利益が5,900万円で同53.9％増。

　化学工業薬品事業の部門別売上高にみると、ゴム薬品は11億7,100万円で同5.2％増。国内の工業用品向け製品は、自動車関連産業の世界的な半導体不足が緩和し、国内の自動車生産が総じて堅調に推移したことで自動車部品関連向け製品を中心に増収。また、タイヤ向け製品は、主力製品の販売が低迷したことで減収。合成ゴム向けは、中国を中心とする海外市場の需要低迷の影響を受けたが、スポット販売製品を受注することができたことで増収。医療用ゴム用途製品は、緩やかに需要が回復し主力製品を中心に増収となった。海外向けは、中国向けを中心に汎用製品および医療用途向け製品の販売が低迷したが、特殊製品を新規分野に販売することができたことで増収となった。

　樹脂薬品は2億900万円で同5.6％減。主要販売先であるアクリル酸・アクリル酸エステルの需要が国内、海外共に低迷する中、国内向けは前年同期並みの売り上げを確保。一方、海外向けは中国を中心に主力製品が大きく減収。電子材料関連向け製品は、緩やかな需要の回復がみられたが減収となった。

　中間体は2億4,400万円で同22.5％減。農薬中間体は需要が低迷したことで主力製品は減収。医薬中間体は、医療用途脱水縮合剤の通期での売り上げは前期を上回る見通しだが、第1四半期では減収。界面活性剤中間体は、顧客の需要が回復し増収。染顔料用途製品は需要低迷により減収となった。

　その他は3億6,500万円で同6.7％減。同社が得意とする合成技術を基盤とするレンズ用途向け特殊添加剤、電子材料向け製品の販売は通期では前期並みの売り上げを見込んでいるが、第１四半期では減収。電子材料用途脱水縮合剤は、需要低迷の影響を受けて減収。環境用薬剤の販売は、顧客での需要減少の影響を受けて減収となった。

　不動産賃貸事業は売上高が900万円で同0.5％増、営業利益が700万円で同0.6％増となった。

　2024年11月期通期業績は、売上高90億円で前期比4.5％増、営業利益3億円で同15.2％減、経常利益3億円で同12.9％減、純利益2億円で同21.7％減を見込んでいる。