3月14日、東京・東向島のすみだ生涯学習センターで
墨東ゴム工業、三木会で右川清夫元会長が講演
その他 2019-03-21
墨東ゴム工業会(堀田秀敏会長=ホッティーポリマー社長)は3月14日、東京・東向島のすみだ生涯学習センターで「三木会」を開催した。
冒頭霜田知久副会長(霜田ゴム工業社長)が「今回は平成最後の三木会開催ということで、回顧する意味も込め、2000年から10年間にわたり当工業会の第3代会長を務めた右川清夫右川ゴム製造所会長を迎え、『我が経営者人生と墨東ゴム工業会を振り返る』と題した講演を行って頂く」とあいさつした。
右川会長は、右川ゴム製造所の概要について語り、医者が使用するスポイトをヒントにゴムマリの製造などを目的に1897年6月、当時の東京府葛飾郡隅田村で創業し、120年以上の歴史を有すると語った。1907年には右川式ゴムマリ製造機を、09年には右川式ゴム抜型を発明、エボナイト、足袋底、鉄道用部品、自転車用タイヤなど業容拡大し、12年には輸出を開始した。
45年の東京大空襲による全焼からの復興や、敗戦直後の混乱などを克服するに当たり指針となったのがモラロジー研究所の提唱する『三方よし』だったと語った。これは『自分もよし、相手もよし、さらに第三者もよし、人と人との関係はそうでなければならない』という考え方で、経営哲学にしていると話した。
さらに71年に3代目社長に就任して最初の一大事業だった現在地の埼玉県八潮市への移転や、86年のマイクロ波ゴム連続押出加硫システム、96年の130ミリ口径押出機導入など設備投資面、事業拡大する上で直面した多くの経営面での苦労話、そして次世代への経営継承、といった過程を感慨深く語った。
右川元会長は、第3代会長を務めた工業会についても振り返った。在任中は、長瀬泰吉初代会長ら先人たちが築いてきた路線を継承しつつ、会員の技術力向上と交流をどの様に後押しするかを念頭に置いた10年だったと語った。さらに、日本のゴム工業史へ足跡を残せるよう工業会を発展させて欲しいと語った。
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