2022年11月第3四半期業績
川口化学工業、ゴム薬品の売上高は1.7%減
原材料 2022-10-05
川口化学工業の2022年11月期第3四半期(2021年12月~2022年8月)業績は、売上高が60億8,600万円で前年同期比5.6%増、営業利益が3億3,100万円で同4.5%減、経常利益が3億4,400万円で同1.1%減、四半期純利益が2億6,500万円で同2.3%増だった。
セグメント別のうち、化学工業薬品事業は売上高が60億5,700万円で同5.6%増、営業利益が3億800万円で同4.8%減。
ゴム薬品は、国内の工業用品向け製品は、自動車関連産業の世界的な半導体不足、新型コロナウイルス感染症の再拡大による減産の影響を強く受け、自動車部品関連向け製品の売り上げが減少。一方、主要老化防止剤はスポット需要に迅速に対応した結果、売り上げを増やした。また、医療用ゴム用途製品は、特需が一段落し販売が減少、売り上げは前年同期を下回った。その結果、新規販売、シェア拡大により販売を伸ばした品目も多くあったが国内全体では販売が減少し前年同期を下回る結果となった。
タイヤ向け製品は、顧客の稼働が堅調に推移し、売り上げが前年同期を上回った。合成ゴム向けは、同社製品の販売は前年を上回ったが、世界的なサプライチェーン混乱の影響により一部製品の販売が減少し、売り上げが前年同期を下回った。
海外向けは、自動車産業の減産影響を強く受け、自動車部品用途、タイヤ用途向け製品の販売が減少、同社が得意とする医療用ゴム用途製品の需要が減速し、売り上げが減少した。
この結果、国内・輸出合わせてのゴム薬品の売上高は34億100万円で同1.7%減となった。
樹脂薬品は、国内向けについては、主要顧客であるアクリル酸・アクリル酸エステルの需要の変化に柔軟に対応した結果、主要製品である重合防止剤の販売が増加。海外向けは、新規で獲得した顧客への重合防止剤の販売を伸ばした。電子材料関連への販売も増加し、売り上げは前年同期を上回った。この結果、樹脂薬品部門合計の売上高は8億2,400万円で同35.3%増となった。
中間体は、農薬中間体は販売が好調に推移し売り上げが前年同期を大きく上回った。医薬中間体は、需要増に対応し販売を伸ばした医療用途脱水縮合剤もあったが、全体では売り上げが前年同期を下回った。界面活性剤中間体は、需要が低調に推移したことにより売り上げは前年同期を下回った。この結果、中間体部門合計の売上高は8億3,900万円で同9.1%増となった。
その他は、環境用薬剤においては、需要の増加に迅速に対応したことにより販売を増やし、売り上げは前年同期を上回った。レンズ用途向け特殊添加剤は需要増に対応し売り上げを増やした。新規用途向けは、同社が得意とする合成技術を基盤とする製品の販売に注力し売り上げを伸ばした。品質・技術に優位性を持つ電子材料用途脱水縮合剤の販売は、顧客要望への積極的な対応の結果、前年同期を上回った。この結果、その他の売上高は9億9,100万円で同10.9%増となった。
2022年11月期通期業績予想は、売上高84億5,000万円で前期比6.4%増、営業利益3億6,000万円で同5.5%減、経常利益3億7,000万円で同4.0%減、当期純利益2億7,000万円で同4.0%減を見込んでいる。
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