【特集】スポーツ用品
モルテン、競技用ボールで国内シェア7割
工業用品 2017-05-10

国際バスケットボール連盟や日本バスケットボール協会主催大会での公式試合球である「GL7X」
モルテンは競技用ボールで世界的に知られたブランドでありメーカーだ。メーカーとしては、競技用ボールを主力とするスポーツ用品事業と自動車部品事業、医療・福祉機器事業を柱に事業展開している。同社は1958年の創業以来、競技用ボールの生産・開発に取り組んでいる。スポーツ用品のアイテム数は約1,500。そのうち500アイテムが競技用ボール。ボールのほかホイッスルやラインカーなどスポーツ関連用品も充実している。
競技用ボールはバスケットボール、ハンドボール、サッカー、バレーボール、ドッジボール、ラグビーボールなど各種あり、バスケットボールとハンドボールに関しては、国際競技連盟から唯一の公式試合球に認定されている。同社によると、バスケットボール、ハンドボール、サッカー、バレーボールの4競技用ボールの国内シェアは7割に達しているという。グローバルでもシェア13%を占めている(自社生産・自社流通販売)。競技用ボールは、広島工場で研究・開発を行い、主にタイと中国の工場で生産している。
モルテンブランドの特色は、本物を追求する点にある。「使用する道具が本物でなければ、競技自体も本物にならない。競技者の皆さんに本物の道具を提供することが我々の使命と思っている」(同社)。
また自分たち自身が競技を体験(顧客体験)することで、より競技者目線での製品開発につなげるという取り組みにも力を入れている。
そのひとつが、昨年から開催している3×3(3対3で試合するバスケットボール大会)ワールドカップ。国内外の社員を対象にした催しで、従業員同士がチームを結成して参加する。第2回目となる今年は21チームが参加、すでに予選は終了し、7月に8チームによる決勝ラウンドが本社のある広島で開催される。
「競技を知らなければ、使用する製品を開発することはできない。こうした考えから3×3大会を企画した。ゲームを体験することで、いろいろな発見があり、それを製品開発に活かしていきたいと思っている」(同)
今後の課題としてあげるのが、海外市場での販売拡大。「国内ではトップシェアだが、海外ではまだ1割強のシェアしかない。もっと認知度を高めてシェアアップをはかりたい」(同)という。
国内は少子高齢化により市場が縮小するように見えるが、「中高年のスポーツ参加が増えているので高齢化もチャンスととらえている。また女子サッカーが注目されるなど、今後は女性市場の拡大にも期待している」(同)。
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