【特集】スポーツ用品
ダンロップスポーツ、米国でゴルフボールの拡販目指す
工業用品 2017-05-10
ダンロップスポーツは、ゴルフ・テニスなどスポーツ用品事業を主力に、ゴルフトーナメントを運営するサービス事業、スポーツジムを運営するウェルネス事業を展開している。
16年12月期業績は、売上高は減少したが営業利益は円高による仕入れコスト減などで大幅に増加した。日本はゴルフ用品、テニス用品とも市況低迷の影響で減収した。「ゴルフはクラブ、ボールとも市況により減少したが国内販売トップの座は確保した」(同社)。ゴルフボールは高価格帯、中価格帯、低価格帯とも全般的に堅調だった。
ゴルフ人口は世界的に減少傾向にあり、ゴルフ市場はしばらく厳しい環境が続く見通しという。国内市場を見ると、2014年、15年くらいまでは市場縮小の中、競争激化により販売単価が下がる傾向にあったが、2016年はそれが下げ止まり、逆に上昇する傾向にある。
テニス市場は錦織圭選手の活躍により2015年は活況だったが、16年は錦織効果も一服し低調だった。同社のテニスラケットはバボラ、スリクソンの2ブランドで国内シェア30%を占めている。テニスボールのシェアは5割を超えている。
海外は北米、欧州、アジアともゴルフボール、ゴルフクラブが好調で、現地通貨ベースでは増収だったが、為替の影響により円換算では減収となった。中国は市況の低迷が続いている。
17年12月期業績は増収減益の予想。売上高はゴルフクラブ、ゴルフボールの販売拡大で増収をはかる。利益は原材料価格の上昇を見込んで減益と予想した。
日本市場はゴルフ、テニス、ウェルネスの3分野によるシナジー効果で増収を目指す。ウェルネスは、まだ事業規模は小さいが、フィットネスクラブの新規出店により売上高を着実に伸ばしていく。ゴルフボールについては2月に発売した「スリクソンZスターシリーズ」、3月に発売した「ゼクシオスーパーソフトX」などの新製品効果により好調に推移している。
国内ゴルフ市場が漸減する中で、注力していくのが海外市場。特に最大市場である米国でボール販売の拡大を目指す。「米国市場での当社ボールの数量シェアは現在4%程度とまだ低いが、これをもっと高めていく。またゼクシオのクラブを欧米でも伸ばしていきたい。現在、用品事業の海外売上高比率は4割弱だが、これを5割くらいまで拡大したいと思っている」(同社)。
国内市場については、ゴルフ人口、プレー回数増への対応から、ストレッチとゴルフのスイングを組み合わせた“ゴルフ&フィットネス”など、さまざまなプログラムを提案し需要開拓に取り組んでいく。
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