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世界中のクリエーターが集まり、新たな発想で進めるモノづくり。

モルテン、テクニカルセンターmolten[the Box]が完成

工業用品 2022-11-04

 モルテンが、広島市西区観音新町の広島西飛行場跡地に 2021年7月から建設を進めていたテクニカルセンター molten[the Box](モルテン・ザ・ボックス)が完成し、11月1日から運用を開始した。

molten[the Box]


 同施設は、これまで広島市内に分散していた、スポーツ用品、自動車部品、医療・福祉機器、マリン・産業用品のモルテンが取り組む4つの事業の開発拠点を一つにまとめ、社内の経営資源を最大限活用するとともに、社外からもエンジニア、デザイナーやプログラマーなどのクリエーターを招き、世の中の課題を解決する新しいモノづくりを行う。

 また、車いすユーザーでも快適に過ごせるように全館バリアフリーやLGBTQの方々へ配慮したオールジェンダートイレや更衣室を取り入れ、多様性を理解し尊重し合える組織文化を醸成・定着を目指していく。

 デザイン監修にサポーズデザインオフィス、設計・施工をフジタという広島ゆかりの2社に、日建設計コンストラクション・マネジメントとモルテンの4社で、プロジェクトを完成させた。

 ■molten[the Box]の概要
 ◇ネーミングとロゴマーク
 ”Think outside the Box” 既成概念を超えて考え、常に独創的な製品をこの世に生み出し続けていく、という思いを込めてmolten[the Box]と命名した。moltenのコーポレートロゴの要素を再構築した [the Box]ロゴとオリジナルフォントで独特の世界観を作っている。

 ◇4つの事業のブランドが体感できる施設

 <the Court>=スポーツ用品事業の研究施設で[the Box]内で作ったプロトタイプをすぐに試し修正することができ、製品開発のスピードや精度を向上させる。空間デザインは、モノトーンのカラーリングを採用。コートを取り巻くストリートバスケの象徴である金網が開発拠点という工業的な場所とバスケコートにデザイン的な親和性を生んでいる。

 <the Garage>=自動車の整備や部品の交換を行い、 半無響室では実車での音響解析を行う。音、振動、流れを制御する技術を軸に、自動車部品の機能性の追究だけでなく、自動車の走る歓びも感じることのできる場所として、事業を超えて自動車好きが集まり、語り合うことのできるガレージを目指している。

 <the Medical Lab>=人の尊厳を守る医療・福祉機器の様々なシミュレーションを行う研究施設で、体圧測定を行ったり、モーションキャプチャを取り付け動作解析などを行う。1階にあるthe Medical Labに面した長い通路では、車いすなどの走行性実験ができるようになっており、そのまま外に出て、さまざまな環境でモビリティのテストを行う。

 <the Studio>=館内のほぼ中央に位置するthe Studioは[the Box]の心臓部で、4つの事業のエンジニアがアイデアをカタチにする試作室。同じ空間で事業部を超え材料や生産技術についてアイデアを出しながらモルテン独自のモノづくりを進めていく。

 <Hakoniwa>=庭には3匹のひつじのほか、高木、中低木の果樹や植物、畑の野菜合わせて、約260種の植物が植えられている。館内にある植栽と合わせると320種以上の植物に囲まれており、プロダクトの開発という無機物を扱うエンジニアが有機物に触れることで創造性を刺激することを狙っている。

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