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6年ぶりプラスに転じる見通し

17年の新ゴム消費量、129.3万トンで0.6%増と予想

工業用品 2017-01-23

 日本ゴム工業会(南雲忠信会長)は1月20日、東京・千代田区の経団連会館で第10回幹事会を開催し、2016年の新ゴム消費見込みおよび17年の消費予想を発表した。それによると、16年の新ゴム消費量は128万5,100トンで前年比2.7%減と、5年連続で減少の見込み。また、17年の新ゴム消費量については、129万3,200トンで同0.6%増と、6年ぶりにプラスに転じると予想した。

16年の新ゴム消費見込み

 16年の新ゴム消費量は、国内自動車生産の低迷や中国の過剰設備問題による成長鈍化、資源関連の低迷などの影響を受け、前年を下回る水準で推移した。この結果、自動車タイヤおよび自動車向けを中心とした工業用品ともに国内生産はマイナスとなり、16年の新ゴム消費量は128万5,100トンで前年比2.7%減と5年連続で減少の見込みとなった。これは過去最高となった07年比で76.6%の水準となっている。

17年の新ゴム消費予想

 17年の新ゴム消費量は129万3,200トンで前年比0.6%増と6年ぶりにプラスに転じると予想した。主要製品別の内訳は次の通り。

 ●自動車タイヤ・チューブ
 新車用は国内自動車生産が前年を若干上回ると予測。市販用は夏タイヤ、冬タイヤともにほぼ前年並み、輸出用も前年並みと予測した。

 この結果、17年の自動車タイヤ・チューブの生産は、新ゴム量ベースで102万9,110トン、同0.2%増と予想した。

 ●その他のタイヤ類
 更正タイヤについては、サイズの多様化やトラック・バス用タイヤ需要の伸びにより、前年を上回ると予測。その他についても需要増が見込まれるため、全体では新ゴム量ベースで1万4,700トン、同5.0%増と予想した。

 ●ゴムベルト
 主力のコンベヤベルトは、内需の3割強を占める鉄鋼・セメント向けで大きな伸びが期待できず、輸出も海外需要の好転が見込めず前年並み(微減)と予測。

 伝動ベルトは内需の半分を占める自動車向けで若干の減少を見込むが、輸出は2%増と予想し、合わせて前年比ほぼ横ばい(微減)と予測した。

 この結果、17年の生産は新ゴム消費量ベースで2万1,960トン、同0.4%減と予想した。

 ●ゴムホース
 新ゴム消費量ベースで67%を占める自動車用ホースについては、四輪車の国内生産を横ばいと見込むが、中国需要が小型車減税による前年10-12月の特需の反動から、若干減少すると予測。高圧用ホースは、国内での公共工事の増加を受けて建設機械需要でプラスを見込むが、海外需要は回復待ちで若干のマイナス。その他用ホースは公共工事関連で増加するが、大口径ホースなどは前年並みと予測した。

 この結果、17年のゴムホース全体の新ゴム消費量は3万4,290トン、同0.6%減と予想した。

 ●その他の工業用品
 防振ゴムは主要需要先である自動車の国内生産が回復傾向にあり、新車投入に伴う市場の活性化や新規受注などが見込まれることから、同3.0%増と予測。パッキン類は自動車用、医療・建設用などで増加が見込まれ、同2.9%増と予想した。スポンジ製品は主力の自動車向けなどでの増加を見込み、同5.4%増と予測。ゴムロールは、製鉄用や製紙用で従来の傾向が続き前年並みと見込まれるものの、印刷用で活字離れやデジタル化、樹脂素材へのシフトなどの影響から減少し、同4.0%減と予測した。ライニングは主要の化学工業用、水処理用、電力用で横ばいないしは若干の増加が予想され、同2.0%増と予測。防舷材は内需が民間設備投資や港湾整備事業の推進などで、民需・官需とも増加が見込まれることから同4.9%増と予測した。ゴム板は五輪関連やリニアモーターカー関連の需要盛り上がりへの期待もあり、同1.6%増と予測した。

 この結果、その他の工業用品の新ゴム消費量は17万4,540トン、同3.2%増と予想した。

南雲会長 「基本に忠実に活動」

 幹事会では冒頭、南雲忠信会長が要旨、次のようにあいさつした。

あいさつする南雲会長


 今年はいよいよ米国でトランプ政権がスタートする。米国第一主義を掲げるトランプ政権が世界経済に与える影響については、期待よりも若干不安の方が大きいという気持ちが、誰もが抱いている思いではないかと考えている。

 このような混沌とした状況の中、肝要となるのはどのような事態になっても、物事を冷静に見極め、対応できるよう備えておくことではないかと思っている。それぞれが中期的な視点に立ち、強みや特長を活かし、基本に忠実に活動していくこと。環境が変化していくなかで、どのように強みを磨き、活かしていくかを考え、実行していくかが重要であると考えている。

 当協会としても引き続き会員の皆様のお役に立てる活動を続けていく。課題としては環境対応や標準化、グローバルでの公平・公正な競争の維持など色々と考えられるが、皆様と力を合わせひとつひとつクリアし、業界の発展に貢献していきたい。

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