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自動車部品 60年近い歴史

【インタビュー】モルテン取締役 工業用品事業本部 最高執行責任者 小林俊彦氏

工業用品 2016-12-22

■自動車の技術革新への対応
 先般、マツダもEVを生産すると発表しましたが、現状ではHVも含む内燃機関のクルマの普及率は8割、EVは2割で、この比率はしばらく変わらないとみています。当社は①防振ゴム②吸気系部品③ボディー部品④電装部品、の4つの切り口で今後も自動車部品事業を展開していきます。

 クルマの技術革新によってどの部品が衰退し、どの部品が増えるかを考えてみると、防振ゴムはエンジンでもEVでも基本部品として残ります。吸気系部品は若干、設計仕様などが変わる可能性があるが、EVになっても外部から空気を取り込んで冷却する必要があるので、残るとみています。ボディー部品も残ります。

 電装部品は、逆に増えると思います。EV化が進むと、高圧に耐えられるものや熱に強いもの、電磁波を防ぐものなど、高機能ゴム部品が求められてくるとみています。

■自動車メーカー再編の影響
 EV技術のさらなる進展やIoTの活用など、こうした最先端の技術に対して、1社だけでは対応が難しいので、今後もカーメーカーの再編・統合は間違いなく起きるとみています。そうした中で、当社はどこの系列にも属していない、自主独立路線を貫いている自動車部品メーカーです。変革の波が押し寄せてきても、当社は方針を変えることはありません。

■自動車部品での基本方針
 その方針とは、当社が展開している防振ゴム、吸気系部品、ボディー部品、電装部品の4つの分野は、いずれも「音」「振動」「流れ」を制御する技術です。これらの「技術機能」を求める動きは今後、より一層シビアになってきますので、3つの制御技術を柱に4分野をさらに深掘りしていくというのが、自動車部品での基本方針です。

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