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20年3月期第2四半期業績

オカモト、産業用製品および生活用品は増収減益

工業用品 2019-11-06

 オカモトが11月6日に発表した20年3月期第2四半期(4-9月)業績は、売上高が468億5,800万円で前年同期比2.3%増、営業利益が40億4,600万円で同16.3%減、経常利益が45億100万円で同21.0%減、純利益が31億9,500万円で同22.7%減となった。

 売上高は増加したが、設備更新による減価償却費の増加や物流コストの増加などにより、各利益は減益となった。

 セグメント別にみると、産業用製品は売上高が302億8,700万円で同3.1%増、営業利益が13億7,400万円で同34.3%減。一般用フイルムは市況の低迷により減収。工業用フイルムは海外用途が落ち込み減収。建材用フイルムは新規商権獲得で増収。多層フイルムは工業用フイルムの受注が堅調に推移し増収。壁紙は新規物件の獲得で増収。農業用フイルムは農POの販売増加と増税前受注で増収となった。

 自動車内装材は北米、アジアでの市場悪化に伴い減収。フレキシブルコンテナは石油化学メーカー向けが好調で増収。粘着テープは包装用テープが堅調に推移したことに加え増税前受注で増収。工業用テープは自動車向け製品の需要低調で減収となった。

 食品衛生用品は業務用ラップは堅調に推移したものの、業務用手袋の市況悪化で減収。食品用吸水・脱水シートであるピチット製品は水産加工業者向け、外食産業向け、畜産業者向けが好調に推移し増収。研磨布紙等は研磨材は堅調に推移したが研磨布紙の精密加工用製品および複写機用グリップローラの受注減で減収となった。

 生活用品は売上高が164億4,100万円で同1.0%増、営業利益が35億6,400万円で同1.2%減。コンドームはオカモトゼロワンを中心とした薄物商品の販売が堅調に推移し微増収。浣腸はアジア向けが好調だったが国内市場の低迷で減収。除湿剤は新規取引先獲得に加え、梅雨明けが遅れた影響で増収となった。

 手袋は新製品発売により炊事用および産業用が堅調に推移したが、その他の作業用途向けが低調で減収。メディカル製品のうち滅菌器は歯科ルートが堅調に推移したことに加え医療用手袋、プローブカバーも新規契約が増加し増収。ブーツおよび雨衣は8月以降降雨量が少なかった影響で減収。シューズは低調な市場の影響で減収となった。

 物流受託事業および太陽光発電事業を含むその他は、売上高が19億6,300万円で同1.5%増、営業利益が1億4,700万円で同27.2%減となった。

 台風で業績予想を未定に
 同社は同日、先般の台風19号の影響により福島工場(福島県いわき市)が浸水被害に遭い、現在も操業を停止していることを受け、20年3月期通期業績予想を未定にすると発表した。再開時期については未定で、被害総額は調査中としている。全容が解明でき次第、業績予想を公表する予定。

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