PAGE TOP

2024年3月期第2四半期業績

オカモト、産業用製品は黒字転換、生活用品は増収増益

決算 2023-11-10

 オカモトの2024年3月期第2四半期(2023年4~9月)業績は、売上高が509億5,900万円で前年同期比9.8%増、営業利益が47億6,700万円で同53.6%増、経常利益が60億600万円で同51.0%増、純利益が45億7,800万円で同81.9%増だった。

 セグメント別にみると、産業用製品は売上高が341億9,600万円で同13.7%増、営業利益が8億2,500万円(前年同期は1億1,500万円の損失)。

 一般用フイルムは、ホームセンター向け需要が減少し減収。工業用フイルムは、半導体関連の荷動きが再開し増収。建材用フイルムは、鋼板用の需要が減少し微減収。多層フイルムは、食用品が復調傾向にあるものの、工業材料用の需要減少および医療用の流通在庫過多により減収となった。壁紙は、市況が厳しく需要が低迷しているが、価格改定の影響で増収。農業用フイルムは、作物価格が長期低迷し生産者コストの上昇により厳しい販売環境だが、価格改定の影響により売上高は前年同期並み。自動車内装材は、各自動車メーカーの生産台数が回復基調にあり、また、新車種受注の影響により大幅に増収した。フレキシブルコンテナは、大口受注の影響で増収。粘着テープは、梱包用の販売は堅調だったが、産業用の需要が減少し減収。工業テープは、電材用および車輛用部材の流通在庫過多の影響により減収となった。食品衛生用品は、業務用ラップは消費者の買い控えの影響により売上高は前年同期並み。食品用給水・脱水シートのピチット製品は、漁獲高不安定の影響により食品加工向けが減少し減収となった。研磨布紙などは、半導体向けの研磨材の売り上げが大幅に伸長したことで増収となった。

 生活用品は売上高が166億1,900万円で同2.2%増、営業利益が48億2,000万円で同17.5%増。

 コンドームは、外出者の増加および訪日客の増加に伴い増収。また、海外向けも引き続き好調に推移した。浣腸は、卸店の在庫調整および輸出向けの納期変更の影響で減収となった。除湿剤は、梅雨時期の降水量が多く店頭販売が好調に推移し増収。手袋は、医療用は流通在庫過多の影響により減収となったが、産業用は新規採用の増加により前年同期並みの売り上げとなった。メディカル製品のうち減菌器は、コロナ禍の反動により減収。

 物流受託事業および太陽光発電事業を含むその他は、売上高が17億500万円で同3.9%減、営業利益が1億9,800万円で同10.4%増となった。

業績予想を上方修正

同社は2024年3月期通期業績予想を上方修正した。為替相場が想定より円安で推移していることおよび価格改定をはじめとした収益改善の効果により、売上高をはじめ各利益が前回予想を上回る見込み。

 ■2024年3月期通期業績予想
 ◇売上高=1,060億円(前回予想1,015億円、増減率4.4%増)◇営業利益=89億円(同79億5,000万円、同11.9%増)◇経常利益=103億円(同91億円、同13.2%増)◇純利益=70億円(同61億円、同14.8%増)

関連記事

人気連載

  • マーケット
  • ゴム業界の常識
  • 海から考えるカーボンニュートラル
  • つたえること・つたわるもの
  • ベルギー
  • 気になったので聞いてみた
  • とある市場の天然ゴム先物