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2024年3月期第1四半期業績

オカモト、産業用製品と生活用品は増収増益

決算 2023-08-08

 オカモトの2024年3月期第1四半期(2023年4~6月)業績は、売上高が252億800万円で前年同期比12.1%増、営業利益が22億9,400万円で同26.5%増、経常利益が32億7,400万円で同27.7%増、純利益が27億4,000万円で同68.5%増だった。

 セグメント別にみると、産業用製品は売上高が167億4,600万円で同14.2%増、営業利益が4億9,600万円で同67.9%増。

 一般用フイルムは、市況が鈍化して減収。工業用フイルムは、市場在庫の滞留が解消傾向にあり増収。建材用フイルムは、市況の鈍さから減収。多層フイルムは、工業用の需要が減少したが、医療用、食品用が堅調で前年同期並み。壁紙は、価格改定の影響もあり増収。農業用フイルムは、7月からの価格改定実施を前に前倒し需要が発生し増収となった。

 自動車内装材は、新型コロナウイルスの影響が残るなか、新モデルの受注拡大が寄与し増収。フレキシブルコンテナは、化学工業向けの需要が一時的に増加し増収。粘着テープは、包装用テープの販売は堅調だったが、産業用テープの需要が減少し売り上げは前年同期比並み。工業テープは、電材向けの需要が減少したため減収となった。

 食品衛生用品は、業務用ラップが回復し、使い捨て手袋が堅調に推移したため増収。食品用吸水・脱水シートであるピチット製品は、漁獲高不安定の影響により食品加工向けが減少し減収。研磨布紙等は、半導体向けの売り上げが大幅に伸長したことにより増収となった。

 生活用品は売上高が83億9,100万円で同7.9%増、営業利益が22億6,200万円で同15.1%増。

 コンドームは、訪日観光客の増加や新製品発売効果もあり売り上げは堅調で、海外市場向けも引き続き堅調。浣腸は、中小小売企業および一般店への販売が減少し減収。除湿剤は、前年と比べて梅雨入りが早まり、店頭販売が好調に推移したことで増収。手袋は、家庭用は前年の大手得意先新規導入の反動で売上減となったが、産業用が販売回復し増収。メディカル製品のうち滅菌器は、コロナ禍特需の反動により減収。ブーツは、店頭売価上昇の影響で販売数量が減少し減収。シューズは、週末の天候不順、食品・日用品値上の影響により、婦人サンダル、紳士靴が販売不振で減収となった。

 物流受託事業および太陽光発電事業を含むその他は、売上高が8億4,800万円で同3.9%減、営業利益が9,500万円で同13.0%増となった。

 業績予想を上方修正
 同社は2024年3月期第2四半期業績予想および2024年3月期通期業績予想を上方修正した。それによると、日本経済の緩やかな回復および為替相場が想定より円安で推移していることにより、売上高をはじめ各段階利益が前回予想値を上回る見込みとしている。

 ■2024年3月期第2四半期業績予想
 ◇売上高=503億円(前回予想485億円、増減率3.7%増)◇営業利益=40億円(同30億円、同33.3%増)◇経常利益=46億円(同35億円、同31.4%増)◇純利益=33億5,000万円(同22億円、同52.3%増)

 ■2024年3月期通期業績予想
 ◇売上高=1,015億円(同1,000億円、同1.5%増)◇営業利益=79億5,000万円(同70億円、同13.6%増)◇経常利益=91億円(同80億円、同13.8%増)◇純利益=61億円(同51億円、同19.6%増)

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