2023年12月期第2四半期業績
住友ゴム工業、タイヤ伸長で事業利益2ケタ増
決算 2023-08-08
住友ゴム工業の2023年12月期第2四半期(1~6月)業績(IFRS)は、売上収益が5,611億6,100万円で前年同期比9.6%増、事業利益が170億8,000万円で同20.4%増、純利益が81億9,600万円で同52.3%減だった。売上収益は第2四半期として過去最高、純利益は前年同期に為替評価益の影響が大きかったこと等が響いた。
事業利益の増益要因は、増益要因が海上運賃で213億円、価格で189億円、産業品他で6億円、為替で3億円、スポーツで2億円、減益要因が数量・構成他で261億円、直接原価で65億円、原材料で33億円、経費で18億円、固定費で7億円、差し引き29億円の増益。
事業別では、タイヤ事業は売上収益が4,710億7,600万円で同9.3%増、事業利益が97億5,900万円で同27.4%増。国内新車用タイヤは半導体不足の影響が一部残るものの、前年同期比で増販。国内市販用タイヤは冬タイヤが販売好調だったことに加え、夏タイヤについても値上げ前の仮需要を取り込み、前年同期を上回った。海外新車用タイヤはコロナ禍からの回復により販売が伸長。海外市販用タイヤはゼロコロナ政策を撤廃した中国や北米のワイルドピークシリーズで好調な販売を維持した。
スポーツ事業は売上収益が681億4,900万円で同10.8%増、事業利益が64億3,500万円で同3.6%増。ゴルフ用品は北米、韓国を中心に好調に推移。テニス用品も欧州を中心に販売を伸ばした。
産業品他事業は売上収益が219億3,600万円で同11.2%増、事業利益が8億6,800万円で同198.1%増。使い切りゴム手袋やOA機器用ゴム部品の需要減退があった一方で、医療用ゴム製品やインフラ事業で販売を伸ばした。
通期業績予想を上方修正
2023年12月期通期業績予想は上方修正した。前回予想に対し、売上収益は値上げ効果や円安効果で、利益は原材料価格高騰影響の緩和や高機能タイヤ拡販による構成の改善等で上回る見込み。
■2023年12月期通期業績予想
◇売上収益=1兆1,700億円(前回予想1兆1,600億円、増減率0.9%増)◇事業利益=500億円(同440億円、同13.6%増)◇純利益=230億円(同210億円、同9.5%増)
タイヤ事業の売上収益、事業利益が従来予想を上回る見通し。同事業は売上収益1兆10億円(従来予想9,880億円)、事業利益390億円(同330億円)を見込んでいる。
事業利益の増益要因は、増益要因が海上運賃で402億円、価格で150億円、原材料で130億円、スポーツで11億円、産業品他で3億円、減益要因が数量・構成他で282億円、直接原価で61億円、固定費で38億円、経費で23億円、為替で12億円、差し引き280億円の増益と予想する。為替はバーツ高が大きく影響する見通し。
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