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約100人が出席、盛大に祝う

ISO/TC45国内審議委員会が創立20周年記念式典

工業用品 2016-08-01

パネルディスカッションの様子

パネルディスカッションの様子


 一般社団法人日本ゴム工業会・ISO/TC45国内審議委員会は7月22日午後4時から、東京・平河町の都市センターホテルで「創立20周年記念式典」を開催した。式典には経済産業省、一般財団法人日本規格協会、ゴム関連団体をはじめ、同委員会の委員およびOBら総勢約100人が出席した。

 冒頭、司会を務めた同委員会の青木正己事務局長が「当委員会は日本ゴム協会の中に1996年5月に創立されたが、翌97年に日本ゴム工業会に運営主体が移り、今年で創立満20年を迎えた」と、今回の主旨を説明。

 続いて主催者を代表して荒木俊二委員長が「GUTTの廃止とともにWTO/TBT協定が95年に発効し、ISOとJISの整合化を行う事業が日本で始まったが、設立当初は大変な作業だった。ここ20年で当委員会は大きく発展し、国際会議では11年からSC2の国際幹事を担当し、他のSCでは4つのWGのコンビーナを日本が務めている。14年には、ISO/TC45の最高の賞であるアイカー賞を受賞した。これを機に、今日はさらなる発展のスタートとしたい」とあいさつした。

 その後、来賓を代表して藤代尚武経済産業省国際標準課長、揖斐敏夫日本規格協会理事長、南雲忠信日本ゴム工業会会長があいさつ。南雲会長は「日本のゴム技術は世界のトップクラスだが、使われなければ価値はない。ISO/TC45は優れた日本の技術や製品の道筋をつける重要な役割を担っている。先の世界を考えると、技術の差がみえづらくなっているが、標準化は産業活動と密接に結びついており、車の両輪のように不可分のものである」と話した。

 続いて功労者表彰が行われた後、「ゴム業界にとって真に役立つ標準化とは何か」をテーマにパネルディスカッションが開かれた。荒木委員長をモデレーターに、大川栄二氏(ウレタンフォーム工業会)、畑中進氏(横浜ゴム)、中島眞理氏(ブリヂストン)、有村昭二氏(住友理工)、西村崇氏(藤倉ゴム工業)の5人がパネラーを務めた。

 ディスカッションの途中で意見を求められた西敏夫東京大学・東京工業大学名誉教授が「免震ゴムは日本が主導して国際規格にしたが、高度な使い方としてハイテク工場や原子力発電所にも使える規格をつくっている」、中瀬古広三郎日本ゴム協会会長が「新しい技術を標準化に結びつけるには、当協会と日本ゴム工業会との協力関係が必要だ」と、それぞれこのように話した。

 また奥山特別顧問は「標準化は誰のためかといったら“地球市民”のためにやることが大事で、各社が持っている優れた技術を早く標準化していただきたい」と意見を述べた。

 終了後、午後5時から懇親パーティが開かれた。来賓を代表して茂木正経済産業省素材産業課長が「次の20年に向けて発展していくために、標準化を経営の中できちんと位置付けていただくとともに、担う人材の高齢化が日本は進んでいるので、人材の育成も重要だ。業界の皆さんと二人三脚で考えていきたい」とあいさつ。

 続いて奥山特別顧問が乾杯の発声を務め、懇親に入った。

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