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総勢42人が参加、交流深める

墨東ゴム工業会×九州ゴム工業会×兵庫ゴム工業青年クラブの3団体が大阪・関西万博を視察

工業用品 2025-10-14

 墨東ゴム工業会(霜田知久会長=霜田ゴム工業社長)と九州ゴム工業会(村山孝則会長=朝日工業社長)、兵庫ゴム工業青年クラブ(丸山高史代表幹事=丸榮日産社長)の3団体は10月3日、交流会を開催した。3団体交流会は日本のゴム工業発祥の地とされる東京、神戸、九州・久留米3地区の中小ゴム企業が交流を持つことで発展向上を目的に2年に1度開催しているもの。今回は兵庫ゴム工業青年クラブが幹事を務め、EXPO2025 大阪・関西万博を視察。その後、神戸・三宮の群愛飯店で懇親会を開催した。

西ゲート前で記念撮影


 当日は11時に新神戸に集合し、墨東ゴム工業会、九州ゴム工業会、兵庫ゴム工業青年クラブから総勢42人が参加した。既に昼食の弁当が用意されたバス2台に分乗し、およそ1時間で万博会場に到着。西ゲートから入場した。

シンボルの大屋根リング


パソナ館と生命の樹


 あらかじめ、16時にパソナ館が予約されており、全員で入館するまでは各自自由行動。複数回来場経験がある参加者からアドバイスをもらい、目当てのパビリオンを訪れた。大阪・関西万博のシンボルである大屋根リングの迫力ある造形と美しさに目を惹かれる。記者は大屋根リングを周遊しながら、当日でも入場可能なパビリオンに目星をつけた。運よくアラブ首長国連邦をはじめ、いくつか入場することができた。閉幕まで残り10日となるこの日は24万4,814人が来場した。

 16時前に、人気のパソナ館に再集合し入館。パソナ館のコンセプトは「いのち、ありがとう」で、「からだ」、「こころ」、「きずな」の3つをテーマにした展示を通して、「身体の健康」「心の健康」そして「社会的な健康」を実現する「Well beingな社会」を発信している。

 入館して間もなく、いのちの歴史ゾーンである生命進化の樹に圧倒される。また入館者の足を止めていたのは「iPS心臓」の展示。既に実用化されているiPS心筋シートの技術を活用したもので生きた細胞により、バイオマテリアル・バイオエンジニアリングを用いた立体の心臓となっている。医療の未来・いのちの未来を創る新たなテクノロジーの可能性を発信していた。

 17時30分には万博視察を終えて、懇親会会場となる神戸・三宮の群愛飯店に向かう。

開催のあいさつをする丸山兵庫ゴム工業会・兵庫ゴム工業青年クラブ代表幹事


IRC2026の参加を呼び掛ける加藤事務所の加藤社長


締めのあいさつをする霜田墨東ゴム工業会会長


 懇親会の開催を前に幹事を務めた丸山兵庫ゴム工業青年クラブ代表幹事が「このたびの大阪・関西万博の視察にあたり、およそ1年かけて準備を進めてきた。万博ではこれから先のテクノロジーやライフスタイル、AIなど先端技術が展示されている中で、あまりテクノロジーが進んでいない小さな国々も参加していた。その意味を考えると我々3団体と似ていると感じた。万博は人的交流とテクノロジーが両方あってこそ意味をなすが、我々3団体も人的交流があってこそビジネスの話に繋がると思う。今後も交流を深めてビジネスの発展にも繋げたい」とあいさつ。

 続いて村山九州ゴム工業会会長が乾杯の音頭を取り、会食と懇親に入った。

 懇親が深まる中、加藤事務所の加藤進一社長が、広報宣伝委員会委員長を務める「2026年国際ゴム技術会議(IRC2026 AICHI)」について紹介した。

 同会議は2026年11月2~6日の5日間、愛知県常滑市の愛知県国際展示場で開催される。加藤氏は「日本での開催は10年に一度。この国際会議は、世界各国からゴム・エラストマー分野の技術者や研究者が集う、国際交流の場となる。ぜひ展示会には、この3団体にもご参加いただきたい」と呼びかけた。

 また「天然ゴムの生産国として成長しているアフリカのコートジボワールは現在生産量が世界第3位。天然ゴムを作っていると写真が展示してあった。後日、ラバーステーションでも紹介する」と、ゴムが万博に関わっていたという話題も提供した。

 閉会にあたり霜田墨東ゴム工業会会長は、「阪神・淡路大震災から30年経ったこの年に、兵庫で3団体交流会が開催できたことは節目として感慨深い。交流会は2年ぶりの開催で前回は九州で開催した。墨東ゴム工業会ではまだ正式に決定していないが、先ほど加藤社長から紹介があったIRC2026には出展したいと考えている。また、墨東ゴム工業会では新会員を募集している。会の活動に賛同いただければ全国どこの企業も加入可能なので、皆さんも是非ご検討いただきたい。良い仲間を作って、さらに仕事に繋がっていけばよいと考えている」と述べ、三本締めで散会した。

兵庫、墨東による懇親ゴルフ会を廣野ゴルフ倶楽部で開催


 3団体交流会に先立ち、前日の10月2日には日本有数の名門コースである廣野ゴルフ倶楽部(兵庫県)で兵庫、墨東両団体による懇親ゴルフ会が開催された。

 当日は快晴のコンディションのもと兵庫、墨東から各5人が参加。参加者は皆、難コースに苦労しながらも和気あいあいと交流を深めた。

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