決算説明会で能勢社長語る
クリヤマHD、北米中心に設備増強はかる
商社 2018-03-19
クリヤマホールディングスのアジア、北米事業が好調だ。日本証券アナリスト協会(東京都中央区)で3月9日、17年12月期決算説明会を開催し、業積概要や今期見通し、経営戦略について能勢広宣社長が説明した。
それによると17年度は、アジアは建機・農機向けの排ガス規制に対応する尿素SCRセンサーとモジュールタンクの販売が堅調に推移。中国では建機顧客の増産のほか、シールドマシン向けシール材も拡大した。尿素SCRは「世界的な排ガス規制の加速により、18年も需要拡大する」(能勢社長)見通しだ。
北米はシェールオイル、シェールガス向けホースの販売が回復し、飲料用ホースや高圧ホースなどの販売も堅調だった。18年も「原油価格の上昇によりシェールオイル・ガスは回復基調で推移する。また米国経済の拡大により産業ホースも拡販する」(同)と見込んでいる。
国内については、ホームからの転落防止対策として点字タイル等床材の施工が増加。スーパー向けセラミックタイルも伸びた。「18年にはスポーツ床材の伸長に期待している。競技場向け資材『スーパーX』の新国立競技場への採用を目指している」(同)。
今後の経営戦略として、北米の産業ホース工場を増強し、新製品開発を活発化させるとともに生産拡大も進める。カナダの生産拠点では飲料用ホースの生産能力を約30%増強する。スペイン、アルゼンチンの生産拠点も増強する。
国内は、子会社サンエーで、欧州乗用車向け小型化新製品の本格的量産と次世代新製品の研究・開発を強化する。
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