賛助会員を交え商工懇談
ゴム商組、第34回全国連合会開催
商社 2016-09-20
連合会の会合が終了後、各地区代表から組合運営、市況についての報告があった。以下に各地区の市況を中心に掲載する。
北海道 製紙ユーザーの減産など続く
■北海道ゴム商組(書面で報告)
北海道がいま直面している大きな課題は、全国を上回るスピードで人口減少が進んでいることである。景気は緩やかに持ち直しており、その要因として新幹線開業や外国観光客の大幅な増加にあると思われる。
しかし、ゴム業界は依然として厳しい状況に置かれている。特に主要業種である製紙ユーザーの減産、鉄鋼・セメントも現状維持が続いており、ゴム業界全体に対する影響も大きく、需要は減少している。
東北 復興需要減少、先行き楽観できず
■東北ゴム商組(冨田和彦理事長が報告)
東北地区の景気は、日本銀行東北支店によると「生産面では新興国経済の減速に伴う影響がみられるものの、緩やかな回復を続けている」との報告がされている。さらに「最終需要の動向をみると、公共投資は震災復旧工事を主体に高水準で推移しているほか、設備投資は緩やかに増加している。また個人消費は一部に弱めの動きがみられるが、底堅く推移しており、住宅投資は高水準で推移している」との判断を示している。
そのような全体的な経済状況の中、当組合の主に関係する業種、業界ではインフラ復旧工事や災害公営住宅建設等の進捗との関連で復旧・復興需要の減少が明確になってきていることも事実であり、先行き楽観視できない状況である。
中部 リニア、五輪需要に期待
■中部ゴム商組(加藤巳千彦副理事長が報告)
伝動ベルトは外需が厳しい状況で、国内補修市場では自動車不正の影響は一部あるものの、自動車関連の設備投資は堅調に推移すると見込まれ、今後持ち直して増加に転じるとみられる。
ゴムホースの上期状況は、自動車用は前年ほぼ横ばい、高圧用は工作機械向けが低調、小型建設機械向けが堅調により、全体ではほぼ横ばいで推移した。下期の展望は、建設機械向けはリニア新幹線、オリンピック関連、震災復興関連による需要増に期待している。
ゴム板は上期も横ばいから微減状況で、足元では増加の気配が感じられない。
高圧ホースは、工作機械向けが設備投資の減少や消費税増税の先送り、円高による輸出減で厳しい状況となっている。建機向けもオリンピック関連は終了し、中国の景気停滞もあり、後半も環境は厳しい。
樹脂ホースの耐圧ビニルホースは、自動車関連(設備消耗品)はほぼ横ばいで動いている。定番の設備流れ品は落ち込んでいるものもあるが、一部の設備更新需要と機能品の導入増もあって横ばいで推移している。食品向けは、市場の食品安全ニーズや国際衛生規格取得に対応するため、設備更新の際、より高機能品への切り替えや専用金具の採用増など、環境・効率・衛生のトータル改善が進んでいる。
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