グローバルなモビリティの発展に貢献
年頭所感/日本自動車タイヤ協会 山石昌孝会長
タイヤ 2023-01-11
2020年から2022年までの3年間、日本の社会にとって最大の課題は新型コロナウイルス感染症への対応だったと思います。この間、感染者拡大の波の発生と累次にわたるワクチン接種など対応策の実施による鎮静化を繰り返しつつ現在に至っています。足元では感染者数が増加基調で推移しているといった不安要素はあるものの、移動を伴う人々の活動は回復基調にあり、2023年こそはコロナ禍が収束に向かうことを強く願っています。
2022年を振り返る時、ロシアによるウクライナへの侵攻にも触れざるを得ません。この侵攻は、政治的な側面だけでなく、経済的な側面からも世界に多大な影響を与えています。資源やエネルギー、さらには素材から食糧の供給にまで大きな制約が課され、結果として価格は乱高下しています。これによる世界経済への影響は甚大であり、タイヤ産業も例外ではありません。2022年2月の侵攻からほぼ1年が過ぎようとしていますが、一刻も早い終戦を祈っています。
まさに激動期にある2023年ですが、経済活動のグローバルな統合という大きな流れが変わるとは考えていません。コロナ禍の影響を受け、2020年の世界の貿易量は大きく落ち込みました。しかしながら2021年以降順調に回復し、世界貿易拡大の傾向は2023年においても継続すると見込んでいます。経済活動とその基盤となる市場は、これからも相互依存の深化という大きな流れにその身を委ねて動いていくことを確信しています。
こうした世にあって自動車は、人々の根源的な欲求である「モビリティ」の主役であり続けるとともに、自動車タイヤはこれを支える最重要な商品の一つであり続けます。自動車が社会的、技術的にどのような変革の波に洗われようとも、タイヤのこの位置付けが変わることはありません。そして「安全」と「環境」がタイヤに求められ続けることも変わらないでしょう。自動車を利用する人々の生命を守り、同時にタイヤの製造・利用・リサイクルの過程で生じる環境負荷を極小化する、このことこそ社会がタイヤに求める普遍的な価値と考えます。
自動車タイヤという商品をグローバルに提供する事業者の団体であるJATMAは、この普遍的な価値を高い次元で両立させていくことを通し、2023年においてもグローバルなモビリティの発展に貢献していきたいと願っています。激動の2023年、我々に求められる本質を見据え、山積する課題の解決に向けて着実に歩みを進めていきます。
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