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2023年11月期第2四半期業績

川口化学工業、ゴム薬品は0.2%増収

決算 2023-07-05

 川口化学工業の2023年11月期第2四半期(2022年12月~2023年5月)業績は、売上高が42億600万円で前年同期比6.6%増、営業利益が1億5,600万円で同30.9%減、経常利益が1億5,600万円で同33.6%減、純利益が1億2,000万円で同32.6%減だった。

 セグメント別にみると、化学工業薬品事業は売上高が41億8,700万円で同6.6%増、営業利益が1億4,000万円で同33.2%減。

 化学工業薬品事業の部門別売上高をみると、ゴム薬品は22億1,800万円で同0.2%増。国内の工業用品向け製品は半導体不足が緩和され自動車生産が回復基調となったが、関連製品の在庫過多による顧客での生産調整の影響を受けたことで一部製品は増収となったものの、自動車部品関連向け製品全体では減収となった。また、医療用ゴム用途製品は顧客での在庫調整の影響を強く受け、販売が減少したことで減収となった。

 タイヤ向け製品は主力製品の販売数量増加、原料エネルギーコスト上昇分の製品価格への転嫁により増収。合成ゴム向けは顧客における生産調整の影響を受け販売数量が減少したが、販売を伸ばした製品もあったことで全体では増収となった。

 海外向けは、中国での景気減速の影響を受け自動車産業向けを中心に販売数量は減少したが、タイヤ用途向け製品の販売は増加、同社が得意とする医療用ゴム用途製品は需要が減速し、減収となった。

 樹脂薬品は4億5,800万円で同12.7%減。国内向けは主要顧客であるアクリル酸・アクリル酸エステルの需要が低迷し、主要製品である重合防止剤が減収。海外向けはアクリル酸・アクリル酸エステル向け重合防止剤、電子材料関連向け製品、ナイロン向け主要製品はいずれも減収となった。

 中間体は6億2,200万円で同15.0%増。農薬中間体は販売が好調に推移し大幅に増収。医薬中間体のうち国内向けは医療用途脱水縮合剤を中心に増収。海外向けは全体では減収となった。界面活性剤中間体は顧客の需要回復に対応したことで増収。染顔料向けは主要製品の旺盛な需要に対応したことで増収となった。

 その他は8億8,800万円で同37.4%増。電子材料用途脱水縮合剤、環境用薬剤、レンズ用途向け特殊添加剤は増収。また、電子材料向けについても大幅な増収となった。

 不動産賃貸事業は売上高が1,900万円で同1.0%増、営業利益が1,500万円で同1.2%増となった。

 2023年11月期通期業績は、売上高90億円で前期比7.5%増、営業利益2億5,000万円で同14.9%減、経常利益2億5,000万円で同17.4%減、純利益1億8,000万円で同17.8%減を見込んでいる。

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