PAGE TOP

2023年11月期業績

川口化学工業、ゴム薬品部門は0.4%増収

決算 2024-01-17

 川口化学工業の2023年11月期(2022年12月~2023年11月)業績は、売上高が86億1,000万円で前期比2.9%増、営業利益が3億5,300万円で同20.4%増、経常利益が3億4,400万円で同13.8%増、純利益が2億5,500万円で16.8%増だった。

 セグメント別にみると、化学工業薬品事業は売上高が85億7,200万円で同2.9%増、営業利益が3億2,300万円で同22.7%増だった。

 そのうち、ゴム薬品部門の売上高は45億5,200万円で同0.4%増。国内の工業用品向け製品、自動車ゴム部品関連企業向け製品は増収。タイヤ向け製品は、原料価格高騰により競争力が低下しシェアを失った製品もあり販売数量は前期を下回ったが、原料、エネルギーコスト上昇分を製品価格に転嫁できたこともあり、売り上げは前期並みを確保。合成ゴム向けは、自動車生産の回復により販売が回復した製品もあったが、全体では海外需要低迷による顧客における生産調整の影響を受けて減収。医療用ゴム用途向け製品は、顧客での在庫調整の影響もあり減収となった。

 海外向けは、中国市場における景気低迷の影響を受け、販売数量は減少したが、コスト上昇分を製品価格に転嫁できたことにより、売上高は前期並みを確保した。

 樹脂薬品部門の売上高は9億900万円で同16.1%減。樹脂薬品の部門は、アクリル酸・アクリル酸エステルの需要が低迷し、主要顧客での稼働が低下したことにより、同社主要製品である重合防止剤は、国内向け、海外向け共に減収。加えて、電子材料関連での需要回復の遅れもあり、売上高は減収となった。

 中間体部門の売上高は13億3,200万円で同8.9%増。医薬中間体は、主力製品である医療用途脱水縮合剤の製造販売に注力、国内を中心に増収となった。界面活性剤中間体は、主要製品の需要が回復したことにより増収。染顔料中間体は、急速な需要の減少があったが、通期では前期並みの売上高を確保した。

 その他部門の売上高は17億7,700万円で同19.5%増。電子材料向け中間体、電子材料用途脱水縮合剤は増収。環境用薬剤についても増収。新規用途向けは、一部製品の需要が低調に推移したことにより減収となったが、全体では増収となった。

 不動産賃貸事業は売上高が3,800万円で同0.6%増、営業利益が3,000万円で同0.8%増だった。

 2024年11月期業績は、売上高90億円で前期比4.5%増、営業利益3億円で同15.2%減、経常利益3億円で同12.9%減、純利益2億円で同21.7%減を見込んでいる。

関連記事

人気連載

  • マーケット
  • ゴム業界の常識
  • 海から考えるカーボンニュートラル
  • つたえること・つたわるもの
  • ベルギー
  • 気になったので聞いてみた
  • とある市場の天然ゴム先物