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2023年3月期業績

不二ラテックス、医療機器事業は増収、損失幅縮小

決算 2023-05-16

 不二ラテックスの2023年3月期業績は、売上高が80億8,500万円で前期比0.8%減、営業利益が7億6,000万円で同43.8%増、経常利益が7億3,000万円で同50.1%増、純利益が5億1,700万円(前期は1億4,200万円の損失)だった。

 セグメント別にみると、医療機器事業は売上高が23億2,200万円で同0.9%増、営業損失が1億300万円(同2億8,200万円の損失)。主力のコンドームは、新素材コンドーム「SKYN」の売り上げが好調に推移し、欧州向けの販売が好調なメディカル製品とともに売り上げを牽引。利益面では不採算製品の見直し、販売費節減への継続的な取り組みに加え、在庫評価減の戻し入れ要因などもあり、損失幅が縮小した。また、メディカル製品は、生産部門・販売部門一体による効率化、費用削減、生産歩留まり向上策により増益となった。

 精密機器事業は売上高が51億1,100万円で同3.9%減、営業利益が12億2,300万円で同2.9%減。

 国内・海外ともに部材調達難に直面したものの、後半に向けて徐々に解消。海外市場を中心に需要の減速感は出てきたものの、積み上がっていた受注に対応したことで売上高は期を通して好調に推移した。また、部材などのコスト上昇を生産の合理化と販売価格の適正化によりほぼ吸収することができたほか、人員の適正配置や工数削減による製造経費削減、販売費節減への継続的取り組みに加え、利ザヤの厚い製品の売り上げ構成比が高まったことも奏功し、利益率が改善した。

 SP事業は売上高が4億1,400万円で同25.4%増、営業利益が1,600万円(同700万円の損失)。新型コロナの影響が和らぎ、行動制限がなくなったことから、主力販売先に対して企画商品を中心にバルーンの販売が増加した。

 食品容器事業は売上高が2億3,700万円で同19.1%増、営業利益が6,900万円で同372.9%増。主力販売先との取り引きが伸びたことで増収増益となった。

 2024年3月期業績は、売上高81億円で前期比0.2%増、営業利益6億6,700万円で同12.3%減、経常利益5億8,600万円で同19.7%減、純利益3億9,500万円で同23.6%減を見込んでいる。

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