【マーケットアナリティクス】
天然ゴムの動向、上海反発も、円高で軟調
連載 2026-02-02
マーケットエッジ株式会社代表取締役 小菅 努
OSE天然ゴム先物相場(中心限月)は1月23日の1キロ=359.90円まで切り返した後、350円水準まで反落する不安定な地合となった。上海ゴム相場が調整売り一巡後に上昇を再開したことで、OSEゴム相場も改めて押し目買い優勢の展開になった。しかし、1月23日以降は為替市場で急激な円高・ドル安圧力が発生したことが嫌気され、一時344.00円まで急反落した。

上海ゴム先物相場は1トン=1万6,480元をピークに調整局面入りし、1月20日には1万5,525元まで下落した。しかし、過熱感の緩和が進んだ後は押し目買い優勢の展開となり、再び1万6,000元台前半での取引となっている。
上海ゴム相場の底固さが再確認されているが、上海ブタジエンゴム(合成ゴム)相場が急伸している影響が大きい。年初の1万1,550元に対して、1万3,000元台前半まで値上がりしている。ブタジエンゴムに対する短期需要の影響とみられるが、合成ゴム相場の上昇が天然ゴム相場を押し上げる展開が維持されている。
天然ゴム需給に関しては、季節環境も下値サポート要因になっている。タイなどではウインタリング(落葉期)が本格化し、徐々に減産圧力が強くなっている。まだ供給水準に大きな変化は生じていないとみられるが、供給トレンドが明確に下向く時期を迎えている。
また、2月の春節(旧正月)に向けて、中国の工場は原材料の在庫手当てを強化している。天然ゴムに限定されたものではないが、季節要因から中国市場では産業用素材市況が全体的に底固く推移しており、上海ゴム相場も値上がりしやすい環境になった。
ただし、OSEゴム相場は期近限月に対して需給ひっ迫のプレミアムを加算するような動きはみせておらず、現時点では需給インパクトは限定的であることがうかがえる。天然ゴム需給よりも合成ゴム相場の短期的な値動きが重視されやすい地合が続いている。
一方、OSEゴム相場に関しては為替相場の動向が重視された。1月23日の日本銀行金融政策会合後には1ドル=159.22円まで円安・ドル高が進行していたが、同日に日米当局が為替介入の前段階とされる「レートチェック」を行ったとの観測が広がると、一気に155円の節目を割り込む展開になった。その後はドル売り圧力が強まったこともあり、1月27日には152.08円まで、直近のピークから最大7.14円の大幅な円高・ドル安になった。
現在のドル建て相場の水準だと、1円の円高・ドル安で円建てゴム価格(各種コストを考慮せず)は約2.2円変動する計算になる。ドル/円相場の動向も一段と重視されやすい環境となった。
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