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【マーケットアナリティクス】

天然ゴムの動向、急伸一服後の調整売り優勢

連載 New! 2026-06-15

マーケットエッジ株式会社代表取締役 小菅 努
 OSE天然ゴム先物相場(中心限月)は1キロ=436.80円まで値上がりして2011年4月以来の高値を更新した後、過熱感から調整売りが膨らみ、416.00円まで急反落した。しかし、その後は原油高を手掛かりに420円台後半まで切り返すなど、極端に不安定な地合が続いた。

 上海ゴム先物相場は1トン=1万8,440元で上げ一服となった後、調整局面入りし、1万7,000元台前半まで下落する展開となった。

 5月下旬から6月初めにかけては、産地天候不順を手掛かりに買い圧力が強まり、上値追いの展開になった。しかし、1万8,000元台では割高感からタイヤ工場などの在庫手当ての動きが鈍化した模様であり、上げ一服となった。

 5月上旬に1万8,000元台に乗せた際にも、買い控えの動きが上値を圧迫し、1万7,000元台前半まで調整売りが膨らんだところで、下げ一服となった。このため、1万7,000元台前半で改めて下値を支えられるのか、同水準を割り込むのか、需要動向が注目される地合になっている。

 一方、上海ブタジエンゴム先物相場は1万3,000元台前半まで値下がりしている。原油相場の動向と関係なく、値位置を切り下げる展開が続いており、天然ゴムとブタジエンゴムの価格差は4,000元を超えている。ブタジエンゴムに関しては、原料価格の高騰が一服する動きと連動して、供給環境が安定しており、約3カ月ぶりの安値を更新している。イラン戦争勃発前の価格水準に近づいていることは、天然ゴム相場に対してもネガティブ材料になる。

 日本の気象庁は6月10日、「春からエルニーニョ現象が発生しているとみられる」と報告し、さらに秋にかけてエルニーニョ現象が続く見込みが100%との予想も示している。エルニーニョ現象は、すでに赤道付近で高温をもたらしており、タイなど東南アジア全域で豪雨が報告されている。今後はエルニーニョ現象の強度が強まる見通しにあり、少なくとも秋に向けては天候リスクが高い環境が想定されている。ただし、ゴム相場では改めて天候リスクのプレミアム加算を進めるような動きは限定され、大きな影響はみられなかった。

 中東情勢の先行きは見通せない。6月に入ってからは、イスラエルとレバノン、米国とイランの間で軍事衝突が報告されている。また、ホルムズ海峡の事実上の封鎖は3カ月を超えており、世界的な在庫の取り崩しに対する警戒感も強い。しかし、原油相場は瞬間的な上昇・下落を繰り返す展開にとどまった。一方、インフレ懸念から世界的に金利が上昇し、株価が急落した。しかし、原油相場と同様に株式相場との連動性も目立たなかった。

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