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【マーケットアナリティクス】

天然ゴムの動向、一時上昇も、横ばいが続く

連載 2025-09-15

マーケットエッジ株式会社代表取締役 小菅 努
 OSE天然ゴム先物相場(中心限月)は1キロ=320円を挟んで売買が交錯する展開が続いた。上海ゴム相場の値上がりを背景に一時324.90円まで上昇して8月14日以来の高値を更新した。しかし、その後は戻り売りで310円台後半まで値下がりし、8月から続くボックス相場を踏襲している。約1カ月半にわたって明確な方向性を打ち出せない展開が続いている。

 上海ゴム先物相場は1トン=1万6,000元台を回復する場面もみられたが、その後は1万5,000元台後半での取引に戻している。中国経済の減速に対する過度の警戒感は後退し、大連鉄鉱石相場は年初来高値を更新している。非鉄金属や原油相場は上値の重さを維持しているが、上海ゴム相場に対しては一時的に買いが膨らんだものの、持続的に相場を押し上げる勢いはみられず、前週比ではほぼ横ばいに留まっている。

 中国の8月貿易収支は、輸出が前年同月比4.4%増(前月は前年同月比7.2%増)、輸入が同1.3%増(同4.1%増)となった。米中両国は8月11日、関税を巡る休戦をさらに90日間延長することで合意し、米国が中国製品に対して課す関税と、中国が米国に課す関税は、それぞれ30%と10%に維持された。しかし、両国間の貿易活動の回復は進んでいない。中国は東南アジアや欧州、アフリカなどに対する輸出を強化しているが、米国向けの落ち込み分を相殺できていない。ただし、こうした統計にサプライズ感は乏しく、ゴム相場に対する影響は限定的だった。

 その結果、上海ゴム相場は思惑的な買いで戻り高値を更新したものの、持続的な上昇には繋がらず、方向性を欠く展開が続いている。OSEゴム相場も、一時上昇したものの戻りは売られており、決定打を欠いている。過去1カ月半にわたって明確な売買テーマを設定できておらず、上下どちらにも断続的に売買を仕掛けるような動きはみられない状態が続いている。

 産地では豪雨傾向も報告されているが、ゴム相場に対する影響は限定されている。タイ気象庁などからは、引き続き洪水や鉄砲水、地滑りなどの災害発生に注意喚起が行われている。しかし、ゴム供給に深刻な障害が発生しているわけではなく、産地主導で消費地相場を押し上げていく動きもみられなかった。

 9月7日に石破首相が退陣を表明し、日経平均株価は積極財政への期待感などから連日、過去最高値を更新している。しかし、株高連動でゴム相場を買い進むような動きはみられなかった。ドル/円相場は1ドル=147円台をコアに揉み合う展開が続いており、為替要因でも積極的な売買は求められなかった。

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