コラム「Front Line」
下期に期待するタイヤの巻き返し
会員限定 連載 2023-05-29
国内タイヤメーカー4社の2023年12月期第1四半期(1~3月)業績が出揃った。そこから見えてきたのは、下期への期待だ。
第1四半期業績は、ブリヂストンが増収増益だったものの、住友ゴム工業、横浜ゴム、TOYO TIREは増収減益だった。売上高(IFRSは売上収益)はブリヂストンが第1四半期として初めて1兆円を超えるなど、タイヤ4社全てが第1四半期として過去最高の数値だった。為替円安や値上げ等による売値上昇などが追い風となったようだ。一方の営業利益(同調整後営業利益または事業利益)で減益となった3社は、前期にあった原材料や海上運賃といった大幅なコスト上昇による減益要因こそなかったものの、増益要因で全ての減益要因をカバーできなかった。ブリヂストンは、減益要因を「売値」、「販売MIX」、「為替円安」で跳ね返した。
ただ、売上高が過去最高となった一方で、販売を取り巻く環境をみると厳しさがあった。
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