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カーボンニュートラル実現に向け

三井化学 、バイオマスナフサからプラスチック・化学品製造へ

原材料 2021-12-16

 三井化学は、社会のカーボンニュートラル実現に向けたプラスチックのバイオマス化を進めるため、日本で初めてバイオマスナフサからのバイオマス誘導品の生産を開始する。

 このほどNeste社のバイオマスナフサ3000トンが三井化学の大阪工場(大阪府高石市)に到着し、エチレンクラッカーへの投入を開始した。今回のバイオマスナフサは、日本初荷揚げで、今後大阪工場のエチレンクラッカーから誘導品へ展開する。ISCC PLUS認証に基づいたマスバランス方式で各種プラスチック・化学品に割り当て、バイオマス認証を付与した製品として出荷を開始する予定。

 今回使用するNeste社のバイオマスナフサは、植物油廃棄物や残渣油等を原料に製造されている。これを使用することで、原料からプラスチック製品が廃棄されるまでのライフサイクルにおけるCO2は、石油由来ナフサ使用時に比べて大幅に削減されることが見込まれる。

 三井化学では、循環経済の実現に向け、化学品・プラスチックのリサイクルとバイオマス化の両輪を進めている。地球温暖化対策に貢献するバイオマス化は、2050年カーボンニュートラルの実現に向けて重要な戦略課題と捉えている。

 同社は素材・プロセスの開発とともに、今回のバイオマスナフサ本格導入を進め、着実にバイオマスの社会実装を推進していく方針。

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