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2020年11月期業績

川口化学工業、ゴム薬品は15.7%減収

原材料 2021-01-14

 川口化学工業の2020年11月期業績は、売上高が66億2,800万円で前期比11.5%減、営業利益が8,000万円で同57.6減、経常利益が8,200万円で同55.7%減、純利益が5,900万円で同59.6%減だった。

 セグメント別のうち、化学工業薬品事業は売上高が65億9,000万円で同11.5%減、営業利益が5,000万円で同68.6%減。

 化学工業薬品事業のうち、ゴム薬品は売上高が36億8,000万円で同15.7%減。国内の工業用品向け薬品は成長分野への事業拡大に注力し、加硫剤は増収となったが、新型コロナウイルス感染症拡大による需要低迷の影響を受けて国内自動車生産が前期に比べ減少したことから減収となった。

 タイヤ向け薬品は、海外品との競合並びに自動車生産減速の影響を受けて減収。合成ゴム向け薬品は、国内自動車生産並びに国内タイヤ生産の減少で減収。海外向けは新型コロナの世界的な感染による経済活動停滞の影響を強く受けた。中国を中心とする経済活動再開で下期には需要が戻ってきたが、全体では減収となった。

 樹脂薬品は売上高が6億6,900万円で同17.7%減。主要販売先であるアクリル酸・アクリル酸エステルの生産が低調に推移した結果、同社の主要製品の販売が減少。一方、同社の持つ合成技術を基盤とする特殊製品は販売を増やした。

 中間体は売上高が9億6,500万円で同8.6%増。医薬中間体は海外向けが販売減となったが国内向けは販売を伸ばし増収。農薬中間体分野は主要製品の販売増により増収。界面活性剤中間体は需要低迷の影響を受け主要製品の販売量が減少し減収となった。

 その他は売上高が12億7,400万円で同7.8%減。環境用薬剤は新規販売拡大により既存品の需要減をカバーしたことで増収。潤滑油向けは海外向けが伸張し増収。新製品開拓と受託品については一部製品の販売が増加したものの、低調に推移した市況の影響により多くの製品が前期を下回った。

 不動産賃貸事業は、売上高が3,800万円で同0.6%増、営業利益が3,000万円で同0.7%増となった。

 2021年11月期業績予想は、売上高70億円で前期比5.6%増、営業利益1億5,000万円で同85.5%増、経常利益が1億4,000万円で同68.8%増、純利益が1億円で同68.5%増を計画している。

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