2020年11月期第3四半期業績
川口化学工業、ゴム薬品は20.9%減収
原材料 2020-10-07
川口化学工業が10月2日に発表した2020年11月期第3四半期(2019年12月~2020年8月)業績は、売上高が47億7,600万円で前年同期比13.5%減、営業利益が5,200万円で同29.7%減、経常利益が4,500万円で同34.5%減、純利益が3,300万円で同20.2%減となった。
セグメント別にみると、化学工業薬品事業は売上高が47億4,800万円で同13.6%減、営業利益が2,900万円で同43.0%減。
化学工業薬品事業のうち、ゴム薬品の売上高は26億700万円で同20.9%減。国内向けの工業用品向け薬品は新型コロナウイルス感染拡大の影響により、国内自動車販売ならびに生産が減少したことにより、売上高は前年同期を大幅に下回った。
国内では工業用品生産量が前年同期比で減少した影響を受け、医療用用途において販売増となったものの、工業用品向けは前年同期の売上高を下回った。タイヤ向け薬品は、海外品との競合が継続したことに加え、減産影響による顧客の需要減により、売上高は前年同期を下回った。合成ゴム向け薬品は、国内合成ゴム生産が全般に低調に推移したことから、全体では売上高が前年同期を下回った。
海外向けは、東南アジア各国において新型コロナウイルス感染拡大による影響を大きく受けたことから、各国の経済状況が大幅に悪化し、自動車生産ならびに販売が減少した影響で売上高は前年同期を大きく下回った。
樹脂薬品の売上高は5億1,900万円で同20.5%減。国内向けは、主要顧客であるアクリル酸・アクリル酸エステルの生産が低調で推移。同社の主要製品もこの影響を受け販売が低調で推移したが、特殊品の販売が伸びたことで売上高は前年同期を上回った。
海外向けは、特殊用途向けの販売が伸びた製品もあったが、主力製品において需要が低迷したことに加え、現地での海外品との販売競争が激化し、売上高は前年同期を下回った。
中間体の売上高は6億9,900万円で同13.9%増。界面活性剤中間体は、第3四半期に入り主要品品目の販売が減少したことで売上高は前年同期を下回った。染顔料中間体は、関連誘導製品の生産減により売上高は前年同期を下回った。農薬中間体は、主要品目の販売が復調したことで売上高は前年同期を上回った。医薬中間体は、主力品の販売が医薬用顧客需要の拡大で増加し、受託生産品の受注が獲得できなかった影響はあったものの、売上高は前年同期を上回った。
その他は売上高が9億2,100万円で同1.4%減。環境用薬剤は、生産活動の低下が原因で主要製品の需要が低調で推移したものの、新規受注を獲得したことで売上高は前年同期を上回った。潤滑油向けは、市場での需要変化に対応し販売増となったことで売上高は前年同期を上回った。新規用途向けは、一部の生産受託品の売上高が前年同期を下回ったため、売上高は前年同期を下回った。
不動産賃貸事業は売上高が2,800万円で同0.7%増、営業利益が2,200万円で同0.8%増となった。
通期業績予想を公表
また同社は同日、第2四半期決算発表時に未定としていた通期業績予想を公表した。それによると2020年11月期通期業績は、売上高64億5,000万円で前期比13.9%減、営業利益1億円で同47.4%減、経常利益1億500万円で同43.9%減、純利益7,500万円で同48.6%減を予定している。
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