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「シクロペンチルメチルエーテル製造プロセスの開発」で

日本ゼオン、石油学会技術進歩賞を受賞

原材料 2018-06-08

表彰式の様子


 日本ゼオンは、「シクロペンチルメチルエーテル製造プロセスの開発」で2017年度石油学会技術進歩賞を受賞した。

 シクロペンチルメチルエーテル(CPME)は、同社独自の原料と合成技術から生まれた疎水性エーテル系溶剤。水との分離や水からの回収が容易で、蒸発時間が小さく、過酸化物を生成しづらいといった省エネ・安全性に優れた特性を有している。環境にも優しい溶剤として、主に反応溶媒、抽出溶媒、再結晶溶媒、重合溶媒、樹脂などのコーティング溶媒などに使用されている。

 受賞対象となった技術は、05年に実用化された「シクロペンチルメチルエーテル製造法」の開発。この製造法では、付加反応用の触媒として強酸性イオン交換樹脂を連続気相反応に使用しているが、こうした反応形式の実用化事例は世界でも他に類がない。実用化に向けた触媒寿命の検討では劣化要因の緻密な解析により被毒物質を特定し、目標の触媒寿命を達成した。また精製系に関する詳細検討により、製品の厳しい水分規格(100ppm以下)を達成している。

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