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食品衛生法適合ゴムも開発

江北ゴム製作所、抗ウイルス効果発揮する「ウィルノンゴム」を開発

工業用品 2022-08-29

 江北ゴム製作所(東京都足立区、菅原健太社長)は、抗ウイルス・抗菌作用に優れる「ウィルノンゴム」を独自に開発し拡販に注力している。

 同社には、衛生面が求められる施設・機器・製品関連の顧客から、抗ウイルス作用を有するゴムに関する問い合わせが数多く寄せられていた。このニーズに対応し、独自に研究開発を進めた結果、可視光応答形光触媒を採用した抗ウイルス・抗菌効果を有するゴム配合の開発に成功し「ウィルノンゴム」として製品化したもの。

 同製品の最大の特徴は、光触媒の主成分である酸化チタンに光が当たると活性酸素が生成され、この活性酸素がウイルスを分解し、その数を減少させることにある。さらにこの酸化チタンは、食品衛生法の基準をクリアした安全な素材であり、不特定多数の人が触れる場所にも安心して安全に使用ができる。この効果は、先般実施された公的機関による試験結果により実証されている。なお、同製品は、光を用いて優れた抗ウイルス効果を発揮するため、環境負荷のないクリーンな製品となっている。

 同社では、医療関係や食品関係、施設関連など幅広く活用されることを想定し同製品を開発している。これにより、衛生面が求められる製品や場所に、抗ウイルス・抗菌対策を施すことで、利用者に安心を届けることが可能としている。

 「ウィルノンゴム」は、顧客の要望に応じて、他の材質での配合により開発することも可能。一例として遊戯施設や福祉施設などの安全カバーやマット用途として開発した「圧力分散超低硬度タイプ=Hs20度(E20416)」、「標準硬度タイプ=Hs60度(E5716)」や、食品衛生法に適合し食品機械用PK用途として開発した「高引き裂きシリコーンゴム=Hs55度(S55422)」および「H-NBRグレー色Hs60度(HN63417)」など、順次顧客の要望に合致する配合を増やし提供している。

 さらに同社では、食品関係の顧客からの要望に対応し、食品衛生法に適合したゴムも開発している。同製品は、食品に直接触れる部分にも安心安全に使用が可能となっている。

 同社には、ゴム配合技術の専門知識を有する技術者が多数在籍しており、抗ウイルス・抗菌作用に優れるゴムや、食品衛生法に適合したゴムなど、顧客のニーズに合致した多様な製品を開発し、高い評価を得ている。

 問い合わせは江北ゴム製作所(東京都足立区堀之内1-13-34、電話03・3897・4331)まで。

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