国内上場乗用車メーカーの2027年3月期第1四半期(2026年4~6月)業績は、中東情勢の影響や工場改修に伴い販売台数を落としたメーカーが複数あったが、為替円安の追い風などを受けて全社が増収を確保した。

円安効果で全社増収(トヨタ自動車・本町工場)

 営業利益は、中東情勢の混乱で原材料費が高騰するなどマイナス要因が生じたものの、前年同期に生じた米国関税措置の影響緩和、円安効果によって3社が増益、2社が黒字転換した。減益の2社は、その理由に電気自動車(EV)の開発見直しに伴う損失や、新型車の量産に関連した固定費増加など、一過性の要因を挙げた。


 一方、通期業績見通しは、中東向け車両の代替ルート構築による増販や、想定以上に為替円安が進んだことなどで、トヨタとホンダが売上収益と営業利益を上方修正した。スズキは売上収益を上方修正したが、営業利益は中東情勢の悪化を織り込み下方修正した。


 他4社は、現時点での変更はないが、中東や為替など外部環境の変動を注視する必要があるとする。こうした中、複数の日本車メーカーが生産拠点を置くカナダが8月25日、米国の追加関税に対する報復措置を打ち出した。主要市場の北米で激化した貿易紛争が、自動車各社の業績にどのような影響を及ぼすのか、予断を許さない状況だ。